手続き・備品準備などは抜かりなく!飲食店開業までの流れ!
目次
飲食店を開業するために必要な手続きや、開業してから失敗しないためのポイントについてご紹介します。業務内容によっては、通常の手続きに加えてさらに別の申請が必要な場合があります。抜かりなく開業準備を行って、夢の飲食店開業を実現させましょう!
1.飲食店を開業するまでに必要な手続きと書類
飲食店を開業するために必要な手続きや、書類についてご紹介します。
開業届(個人事業主の開業・廃業等届出書)の申請
まず、飲食店を開業するためには、現住所あるいは出店予定地の税務署へ「個人事業主の開業・廃業等届出書」を提出します。マイナンバーの記載および捺印が必要となりますので、漏れがないようにお気をつけください。
- 個人事業主の開業・廃業等届出書
飲食店営業許可の申請
飲食店を開業するときは、出店予定地の保健所で飲食店営業許可の申請を行います。内装工事を行う前に、店舗の図面を持参して保健所で事前相談をしておくと安心です。申請を行うと、後日に実地調査が行われます。保健所の担当者が現地を訪問して、問題がなければ飲食店営業許可証が交付されます。
なお、食品衛生法に違反するような内装の店舗は、申請が認められません。何らかの不備があった場合には、不合格となることもあります。その際は、指摘の通りに改善した上で、再度実地調査を受けましょう。
- 営業許可申請書
- 営業施設の図面
- 食品衛生責任者の資格証明書類(食品衛生責任者手帳・調理師免許)
その他の手続き
飲食店の業務内容によっては、上記に加えてこれらの手続きが必要となります。
防火管理者選任届
出店予定地の消防署へ、防火管理者選任届を提出します。こちらの手続きが必要となるのは、収容人数が30人以上の店舗です。消防署で講習を受けて、防火管理者の資格を取得しましょう。なお、収容人数30人以下の店舗であっても、消防署の担当者が現地訪問を行う場合があります。手続き自体は必要ありませんが、申請の必要性の有無にかかわらず、店舗の安全面では必ず法律を守るようにしておきましょう。
深夜酒類提供飲食営業開始届
出店予定地の警察署へ、深夜酒類提供飲食営業開始届を提出します。こちらの手続きが必要となるのは、午前0時以降に酒類を提供する深夜営業を行う店舗です。許可申請が行われると、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」に違反がないよう、警察によって審査が入ります。違反があった場合には、法律に基づき罰せられることになりますから、くれぐれもご注意ください。
2.準備リストを作り、開業までのスケジュールと照らし合わせましょう
飲食店の開業へ向けて、スケジュールを立てるとともに、準備リストを作りましょう。箇条書きでメモするだけでは、いつまでに何をすればいいのか、分かりにくいかもしれません。そんなときは、準備リストとスケジュールを照らし合わせた表を作成してみてください。1年後に開業するためには、今どんなことをすればいいのか、明白になります。
開業準備のうちでも、もっとも時間がかかるのは内装工事です。少なくとも3カ月以上前に業者を決定しておきましょう。相見積もりを出すなら、なるべく早く取り掛かることをおすすめします。メニューを作成するためには、2~3カ月かかります。他にも、仕入れをする業者を決めたりスタッフを募集したりするために、1カ月以上かかるため、無理のないスケジュールを立てておきましょう。
3.飲食店開業に役立つ助成金
飲食店を開業する際に利用できる助成金をご紹介します。
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金とは、従業員を正社員化および待遇改善をしたり、人材育成を行ったりした企業が受け取れる助成金です。
トライアル雇用奨励金
トライアル雇用奨励金とは、就職が困難な求職者を、3カ月間試行雇用した企業が受け取れる助成金です。お金を受け取れるだけでなく、試用期間中に仕事の適性を確認できるというメリットがあります。
4.失敗しがちな落とし穴に注意!
飲食店経営においてよくある、失敗しがちな落とし穴の一例をご紹介します。
シフトの人数が多すぎる/少なすぎる
飲食店の経営を始めて間もなくは、何曜日の何時にどれくらいのお客さんが来店するか、予想しにくい時期が続きます。初めのうちは、やや多めの人数でシフトを組むことになるでしょう。しかし、営業を続けるうちにシフトの人数を調節し、人件費を適度なところで調節しなければなりません。いつまでもシフトの人数調整ができないままでいると、人件費が高騰してしまったり、反対に人数が不足して業務が回らなかったり、お店が破綻してしまうような事態にもなりかねません。
立地の良さに頼りすぎる
飲食店経営を成功させるためのひとつのポイントとして、店舗の立地があります。駅から近い店舗や、車でアクセスしやすい目立つ店舗など、立地によっても有利不利があるのです。しかし、立地の良さだけに頼りすぎて、他店との差別化をはからずにいると、リピート客がつかず結果として長続きしない店舗になってしまうことがあります。立地の良さはあくまで要素の一部と考え、顧客満足度を高めるための工夫をしておきましょう。
おわりに
飲食店を開業するためには、開業届の提出・飲食店営業許可申請をはじめとした各種手続きや申請が必要となります。開業時に条件を満たせば受け取れる助成金もありますから、必要に応じて利用しましょう。飲食店の経営におけるありがちな失敗例を避けて、夢のビジネスを成功へ導いてください。
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