飲食店の光熱費はいくらくらいが適切?売上と経費の最適な比率とは
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飲食店経営において、利益を出すために経費を節約しておきたいところですよね。その中でも固定費として毎月かかってくる光熱費は是非とも節約したいものです。
しかし、一般的に飲食店の光熱費として適切だと言われる額はどれくらいなのでしょうか?この記事では、飲食店経営における光熱費の節約術についてご紹介していきたいと思います。
飲食店の光熱費は売上の7%程度が目標
様々な専門家が口を揃えて言っている売上に対する光熱費の比率は、10%です。多くの経営者は利益を出すために以下のような数値で考えています。
- 光熱費・・・売上の7%
- 家賃・・・売上の10%
- 人件費・・・売上の30%
- その他諸経費・・・売上の10%
- 原材料・・・売上の30%
上記の数値で経営できた時に、13%の利益を出すことができます。100万円の売上を出せば13万円、500万円なら65万円ですね。
もちろん、お店のスタイルによっても比率が異なります。例えば、牛丼チェーン店のように回転率が早いお店であれば食材費が高くても客数が多ければ少ない利益で経営することもできます。逆にバーのような経営スタイルを取っていれば、お客さんの回転率は悪くなります。そのため、通常原価率が20%程度で提供されていますね。キャバクラのような経営スタイルを取っているお店であれば、人件費の比率が高くなるので、原価率は5%~10%程度であることが多いです。
ただ、光熱費に関しては、どこの飲食店でもだいたい同じくらいになると言われています。例えばラーメン屋のような水とガスを大量に消費するような飲食店でも10%程度だと言われています。
利益を増やすためにはどうすればいい?
さて、利益を確保するために一番最初に見直しの対象となるのが光熱費だと思います。
従業員の給料を下げれば辞めてしまうかもしれませんし、食材の仕入先を変えればお客様が離れてしまう可能性もあります。
売上を維持しつつ、上記で紹介したような売上比率を守るためにはまず光熱費をいかに削減するのかということがポイントになってきます。
光熱費を削減するために気をつけておきたいこと
光熱費を削減するために、最も手を付けやすいのは電気代の節約です。確かに、空調などの電気料金の削減は簡単にすることができますが、この時に気をつけておきたいのは「決してお客様に迷惑がかからないこと」です。
過去の記事でも解説してきましたが、顧客というのは非常にシビアで冷徹です。しかし、売上の8割は2割の顧客から生み出されているという言葉があるように、定期的に来店している顧客(熱烈なファン)を失うことは売上に響きます。
この熱烈なファンは、あらゆる細かい部分を無意識のうちに比較して、競合となる飲食店よりもあなたのお店に来ることを選んでいるのです。ですので、仮に経営が苦しくても節約していることを悟られてはいけませんし、空調の室温を1度上げることで居心地を悪くするようなこともしないほうがよいのです。
すぐにできる光熱費節約術
さて、以下ではすぐに実践できる電気代節約術についてご紹介していきたいと思います。
空調周りを見直そう
空調は、家庭でもお店でもオフィスでも大半の電力使用を締める最も最初に見直し対象となる設備です。
まずは以下のチェックリストに当てはまる項目がないかをチェックしてみましょう。
- しばらくエアコンのフィルターを掃除していない
- 室外機の周りにものがある
- エアコンは古いものを利用している
- 日中にエアコンを入れ始めている
- 換気をしながらエアコンをつけている
それぞれどういうことなのか解説していきますね。
フィルターは掃除しよう!
フィルターにホコリが詰まった状態だと、エアコンが効率的に部屋を冷やすことができません。理想を言うなら2週間に1度、少なくとも1ヶ月に1回は掃除するようにしましょう。
室外機の周りにはものを置かない
エアコンは、室外機から取り入れた外の空気を冷やし、室内の暑い空気を吐き出す仕組みになっています。そのため、室外機の周りにモノを置いたりしていると、吐き出した空気が跳ね返ってきて余分に電力を使ってしまうことになるのです。特に駐車場が併設してある飲食店では注意が必要です。室外機付近には、極力車を止めないようにするなどの工夫が必要になるでしょう。
古いエアコンは買い替えよう
エアコンが古いと消費電力が大きいです。10年も前のエアコンであれば、消費電力が20%~50%も異なるためすぐに買い替えたほうが良いでしょう。
エアコンは涼しい時間から入れ始めよう
空調が最も電力を使用するのは、部屋全体の空気を冷やしたり温めたりするときです。スイッチを入れた時に外の気温と下げる(上げる)気温のギャップが大きいほど電力を消費しますから、なるべく涼しい朝方、夕方にスイッチを入れるように心がけましょう。タイマーを設定しておくのも一つの方法だと思います。
換気はエアコンと併用しないでおこう
お店の環境によっては止むなく換気をしながら空調を入れなければならないかもしれませんが、極力そのようなことは避けましょう。上記で紹介した通り、室内の気温を冷やすのに電力を最も消費するのですから、外気をできるだけ取りれないほうが電力は少なくて済みます。
冷蔵庫の使用方法を改めよう
冷蔵庫も飲食店の中で使用電力の大きいものになります。冷蔵庫も庫内の温度を保つために電力を使用しますから、できるだけ外気に触れさせないほうが良いです。
そのため、冷蔵庫の配置を決めておくようにしましょう。よく利用する食材は手前に、あまり利用しない食材は奥のほうに配置することで、外気にふれる時間を減らすことができます。
さらに、冷蔵庫の周りには冷気が逃げないようにカーテンなどを設置しておくのも良いでしょう。
電力小売り自由化で電気代も簡単に節約!
2016年に開始した電力小売り全面自由化によって、電気料金の見直しができるようになりました。電力自由化詐欺などであまり良い印象はありませんし、電力使用量の少ない一般消費者にとってはあまりメリットのないものでありますが、事業者なら数%のコストカットができることは確かです。
電気契約はWEB申込みでも可能ですし、簡単な手続きだけで節約できる方法なので、是非ご活用ください!
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