個人事業主が活かせる補助金・助成金はどれくらいあるの?
目次
起業するには、起業資金としてまとまったお金が必要です。起業資金を自己資金で賄うこともできますが、助成金制度の活用という手段についても検討してみましょう。補助金・助成金とは、政府や地方自治体が行っている助成制度です。受給条件を満たしていれば高い可能性で受給でき、かつ返済する必要がありません。個人事業主として利用したい補助金・助成金情報をご紹介します。
知っておきたい補助金・助成金
起業時に活用できる補助金・助成金をご紹介します。補助金・助成金の受給には決まり事が多く、申請の準備の手続きもそれぞれの制度によって異なります。数ある制度の中からご自身の事業に適した制度を見つけて利用すれば、返済不要な初期資金・運用資金として起業の大きな助けになります。ご利用の際は、必ず管轄官庁のホームページ等で最新の情報を確認するようにしてください。
地域再生中小企業創業助成金
地域再生中小企業創業助成金は、雇用失業情勢の改善の動きが弱い地域で起業する際に活用できます。地域再生のために開業して求職者を2人以上雇用した場合、創業にかかる経費および労働者の雇用にかかる経費について、事業者に支給されます。
ちいさな創業未来補助金(創業補助金)
新たな需要や雇用の創出を促すため、これから会社を設立する方や、平成25年3月23日以降に会社を設立した方を対象とした補助金制度です。創業および販路開拓に伴う費用や広告費、弁護士・税理士など専門家にかかる費用など、起業費用の一部に補助金が出されます。
キャリアアップ助成金
有期契約労働者・短時間労働者・派遣労働者といった非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップ等を促進するため、この取り組みを実施した事業主に対して助成される制度です。
地域ごとの助成金も存在している
助成金・補助金の中には、各自治体が地域の中小企業や商店街の振興を目的として実施しているものもあります。販路の拡大支援、ホームページ作成のための補助金、事業者が地域内で新規事務所を賃貸する場合の経費補助など、自治体によってさまざまな制度があります。
地域ごとの助成金の特徴
都道府県・市区町村ごとの助成金を確認するには、各自治体の公式サイトをチェックすると確実です。自治体によってユニークな助成金制度が存在します。地域ごとの助成金制度は、まちづくり・地域振興・地域活性化など、地域雇用に貢献する事業を行うことで助成の対象となるのが特徴です。
一例を挙げると、沖縄県には「地域雇用開発助成金(沖縄若年者雇用促進コース)」という制度があります。この助成金は、事業所の設置・整備に伴い、沖縄県に居住する35歳未満の若年求職者を3人以上雇用した事業主に対し、雇用した者に支払った賃金に相当する額の4分の1を1年間助成するものです。地域の雇用を促進することで地域活性化を促すという、地域独自のニーズに沿った制度と言えます。
助成金の申請対象となるかどうか確認しよう
地域の助成金を利用する際には、地域のニーズを鑑みて、応募可能かどうかを見極める必要があります。地域の助成金は、商店会や非営利団体のみを対象としたもの、製造業や一次産業など特定業種を対象としたものなど、対象が限定されている場合があります。
個人事業主ももらえる助成金がある!確定申告では所得扱いなので注意
個人事業主として受け取れる助成金についてご紹介します。受け取った助成金は、確定申告で所得扱いとなりますから、ご注意ください。
個人事業主が受け取れる助成金
キャリア形成促進助成金
複数のコースがある助成金です。
正規雇用等転換コース
従業員を正規雇用した場合に支給されます。雇用形態にもよりますが、1人あたり20~40万円が支給され、シングルマザーやシングルファザーを雇用した場合には、さらに5~10万円が加算されます。
人材育成コース
新事業を展開するためなどに従業員へ職業訓練を行った場合に支給されます。訓練の時間や内容により助成額が変わりますが、10~50万円が助成されます。
トライアル雇用奨励金
さまざまな理由により安定した職に就くことが困難な労働者を、一定期間以上試用した場合に支給されます。月額は4万円で、就労日数によって支給額が変わります。
特定求職者雇用開発助成金
パートやアルバイトなどの短時間労働者を雇用したいときに、一般的には就職困難であるとされる方を新規で雇用すると、助成金が受給できます。短時間労働者としてシングルマザーを雇用した場合、年間60万円助成金が出ます。
地方再生中小企業創業助成金
地方再生事業を目的とした個人事業を開業し、1人を雇用した場合に、開業資金や雇用にかかった費用が助成されます。助成の対象となるのは、開業6カ月以内にかかった開業費用の3分の1で、支給金額の上限は300万円もしくは500万円となっています。
助成金は所得として申告が必要
助成金は事業所得のうち「雑収入」に該当します。すなわち、確定申告の際には所得として算入するべきものです。多くの助成金を取得すると、その分雑収入として申告が必要となるため、結果的には税額が高くなることを頭に入れておき、計算が難しい場合は、税理士に相談しましょう。
おわりに
個人事業主として事業に活かせる補助金・助成金についてお伝えしました。これから起業を検討している方は、事業資金として受け取れるお金を活用してみてはいかがでしょうか。
ただし、助成金は「雑所得」として確定申告時に算入しなければなりません。受給によっては税額が高くなることも考慮しつつ、事業に適した助成金を探してみてください。
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