市場調査サービスとは?おすすめの市場調査会社9選!比較する際のポイントまで詳しく解説

市場調査サービスとは?おすすめの市場調査会社9選!比較する際のポイントまで詳しく解説
市場調査サービスとは、市場調査会社によって行われるマーケティング・リサーチの代行業務をさします。

新規事業の立ち上げや既存の商品のリニューアルなど、市場調査を必要とする場面はさまざまありますが、自社ですべてを行うことは難しいでしょう。コストはかかりますが市場調査会社へ依頼することにより、詳細な調査結果を得られます。

本記事では一般的な市場調査の方法を紹介し、市場調査会社を比較する際のポイントを説明しています。おすすめ市場調査会社も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 市場調査サービスとは
  2. 市場調査の方法
    1. アンケート調査
    2. インタビュー
    3. 電話調査
    4. 覆面調査
  3. 市場調査サービスを行うリサーチ会社の業務
  4. 市場調査会社を比較する際のポイント
    1. 自社の予算にあった料金か
    2. ターゲットがモニターにいるか
    3. 設問数やサンプル数が適正か
    4. 調査の手法が自社のほしいデータに合っているか
    5. 想定する期間内で提供可能かどうか
    6. 調査設計・コンサルティングまで対応可能かどうか
  5. 強み別のおすすめ市場調査会社9選
    1. 幅広い調査に対応できる市場調査会社
    2. ネットリサーチに強い市場調査会社
    3. 専門的な調査に強い市場調査会社
  6. 市場調査にかかる費用と時間
  7. 市場調査サービスを上手に利用して市場のアドバンテージを取ろう!

市場調査サービスとは

市場調査サービスとは、マーケティング戦略に欠かせない市場調査を、市場調査会社が代行するサービスです。マーケティングに関するデータを収集し、整理分析した上で、経営戦略のコンサルティングを行うケースが一般的です。

現代社会はたくさんの情報の中から、商品やサービスを選択する必要があります。商品や市場のニーズを的確に捉えることは、自社の商品またはサービスを選択してもらうためには、最重要課題といえるでしょう。ユーザーはどの層なのか、どのようなニーズがあるのかを調査して分析し、商品開発に反映させる必要があります。

市場調査の方法

市場調査にはさまざまな方法があり、調査する内容に応じて選択します。具体的にどのような方法があるのかを見てみましょう。

アンケート調査

アンケート調査とは、調査対象者に質問の内容を配布して回答を得る方法です。

対面や郵送、FAXやインターネットなどさまざまな手法があります。大規模な市場調査に適している反面、コストが安く抑えられて手軽に実施できるメリットがあり、広く一般的に行われています。

インタビュー

インタビューとは、対面して調査対象者に質問をする方法です。

1対1とは限らず、複数の人に対して行うケースもあります。調査対象者からの回答をもとに、質問内容を柔軟に変化させていくことで、より詳細で掘り下げた内容の回答を得られるメリットがあります。

電話調査

電話調査とは、電話を通じて調査対象者から回答を得る方法です。オペレーターによる調査だけでなく、自動音声の調査もあります。

アンケート調査と類似点がありますが、郵送やFAXでは回答までにタイムラグが発生し、回答を得られないケースも想定できます。電話であれば、かかってきた電話に応答するので回答がしやすく、直接回答が得られるメリットがあります。

覆面調査

覆面調査とは、調査であるとこを隠して一般客を装い、サービスの利用や商品の購入を行って調査する方法です。小売店や飲食店などのサービス業で、接客態度や商品のクオリティをはかるケースなどがあります。

調査対象者は、どのタイミングで調査が行われているのかを知れないので、ユーザー視点のリアルな結果が期待できます。

市場調査サービスを行うリサーチ会社の業務

リサーチ会社の業務は、日々変化していく市場の情報を収集し、分析することが基本です。

調査対象の業種によって、業務範囲は幅広くなることもあり、よほど特殊な要望でない限りは相談に応じてくれる場合が多いです。リサーチ会社に依頼できる主な業務は下のとおりです。

  • ターゲットユーザーの絞り込み
  • 自社サービスの市場シェア
  • 自社商品の市場評価
  • 業界規模や市場規模の把握
  • 各種調査をふまえたコンサルティング

調査の内容によっても、具体的な調査方法が異なります。効率的な調査方法を選ぶには、調査の目的を明確にすることが大切です。

市場調査会社を比較する際のポイント

市場調査を外部に依頼する際は、複数の市場調査会社を比較して、もっとも信頼度の高いところに依頼したいものです。

リサーチ会社により、得意とするリサーチ方法やサポート体制に差があります。専門家のアドバイスが欲しい場合は、調査からコンサルティングまで一貫したサポートを行っている会社を選ぶとよいでしょう。アンケート調査を自社で行って分析のみ依頼すると、コストを抑えるだけでなく期間も短く情報収集できます。ただし依頼の際には確認が必要です。

調査会社における比較検討の際のポイントを見てみましょう。

自社の予算にあった料金か

詳細な調査を行ってくれる調査会社でも、料金が高額で自社の予算と見合わなければ、依頼は難しいでしょう。またリーズナブルな調査だとしても、目的を果たせるような内容の調査が行えなければ意味はありません。

アンケート調査のように、数値を明確なデータにして分析する「定量調査」は、比較的低コストな傾向があるようです。インタビューのように数値に置き換えられない質的データを扱う「定性調査」の方が、コストがかかる場合が多いです。

調査会社ごとに料金プランやオプションの設定があるため、予算内でどの範囲の調査が可能か、資料請求や見積もり依頼をするとよいでしょう。一部分をセルフで行うことでコスト削減できたり、専任のリサーチャーがついたり、さまざまなプランが用意されているはずです。予算に制限が多い場合は、どのような調査が効率的か相談してみましょう。

ターゲットがモニターにいるか

アンケートなどの調査の場合、モニターの中にターゲット層が含まれているかが重要な要素とされます。

調査の目的に合った精度の高いデータを得るためには、モニター数が十分であることが大前提です。しかし数ばかりそろっていても、ターゲット層とズレていると意味がありません。モニターの品質管理は正確な回答に必須となるため、データ管理のクオリティが高い調査会社を選ぶことが大切です。

設問数やサンプル数が適正か

設問数やサンプル数を適正に設定することが、より正確な結果を導くためには大事なポイントです。

本来であれば調査対象者全員への調査を行いたいところですが、それは現実的ではありません。母集団のなかからある程度のサンプルを抽出してから、アンケート調査などを実施することが通常です。サンプル数が少なすぎても、情報の精度が上がりにくいので、一定数のサンプルは必要とされます。

設問数も、詳細な情報を集めるため多く設定しがちですが、モニターのモチベーションや集中力の妨げになってしまいます。回答途中で苦痛を感じるような設問数では、モニターが途中で脱落してしまう可能性もあり、調査の精度が下がる恐れがあるのです。モニターの立場に立って、気軽に回答できる程度に設定すると回答が得やすくなるでしょう。

調査の手法が自社のほしいデータに合っているか

市場調査の方法によって収集できるデータが変わるため、適当な調査方法を選択しましょう。基本的な市場調査の方法は以下のとおりです。

調査名 主な調査方法
定量調査 アンケート、電話調査、覆面調査、レシート分析など
定性調査 インタビュー、店頭調査、行動観察など
MROC(Market Research Online Community) エムロック
統計データ調査 国勢調査、家計調査など

定量調査は数値化できるデータの分析に適しており、結果をグラフや表にできます。そのため調査結果の分析も容易で、時間軸での推移や今後の傾向を把握できる特徴があります。

定性調査は数値化しにくいデータを扱い、調査対象者の心情や状況などを分析する調査方法です。行動の理由や要因などの分析を行って、課題解決へ糸口を探る手法のため、対象人数は少数が適しています。

MROCとは「Market Research Online Community」の略で、エムロックと呼ばれるものです。特定のテーマに関心があるターゲットをオンライン上のコミュニティに集めて、特定の期間アンケートやインタビューを行います。参加者のリアルな生活情報に基づいた実態が把握でき、より精度の高いペルソナ生成が可能となります。

公的機関の行う統計データを分析して、自社ユーザーの属性に沿ったデータを抽出してサービスに活かす調査方法です。信頼できる情報源であることや、すでに公表されているデータを活用するために、調査時間が短くできることがメリットです。

それぞれの調査の特徴を把握したうえで、自社に必要なデータを抽出しやすい調査を選ぶとよいでしょう。

想定する期間内で提供可能かどうか

調査の方法によって必要となる期間が異なり、通常の調査で数日~8週間程度と大きく差があります。課題や目的に合わせた調査が適正に行える期間を考え、余裕を持ったスケジュール設定をしましょう。

調査だけではなく、その後の分析やコンサルティングも含めている場合は、その分の期間も含めて考える必要があります。商品開発やプレゼン会議などで期限がある場合は、想定の期間内で調査結果が出るか、事前の打ち合わせが重要となるでしょう。

調査設計・コンサルティングまで対応可能かどうか

市場調査会社によって、調査後の対応も大きく異なるため、どこまでの結果を示してもらえるのかは確認が必要です。

調査設計とは、市場調査を行うためのプロセスを示したものです。この設計図があることで、効果的な調査の方法を探り、迅速な実施ができるのです。さらに課題解決への施策のために、調査結果の仮説を立てるなど、さまざまな方法があります。

中間報告の有無や、結果分析やレポート提出の内容とボリュームなど、見積もり時に確認する必要があります。調査設計の段階で立てた仮説の検証も行い、問題点を明確にしたうえでの調査が望ましいでしょう。

分析結果を示されただけでは、どのように商品開発に活かせるのかが不透明な場合もあります。多角的な分析結果を活かすためのコンサルティングが受けられるかどうかは、分析結果を活かして商品開発する上では重要なポイントでしょう。

強み別のおすすめ市場調査会社9選

自社の販路拡大に役立つおすすめの市場調査会社を、強み別に9社に厳選して紹介します。

市場調査会社は数多く存在するため、どこに依頼すればよいのか迷う場面も多いでしょう。調査会社ごとに得意分野が異なるため、大きく3つに分類しています。それぞれの特徴を比較して、調査会社選びの参考にしてください。

幅広い調査に対応できる市場調査会社

1.マクロミル

専門のリサーチャーによる豊富な調査手法を持つ同社では、世界規模でリサーチプロフェッショナルを配置しており、その人数は900名以上を数えます。また国内でも、業界最大規模のパネルネットワークを構築しており、定量調査では大きなアドバンテージを持っているでしょう。年間30,000件を超える取引実績と、取引社数が4,000件以上を超え、豊富な実績とノウハウを兼ね備えた調査会社といえます。

調査だけではなく、データ利活用支援やマーケティング施策支援などのコンサルティング業務まで、一気通貫でサポートしてくれるのも魅力です。アンケート調査では、インターネットを活用して最短で調査開始後24時間以内に納品が可能、調査プロセスを自動化したスピード感が特徴です。

2.ネオマーケティング

全国8都市に拠点を置く同社では、地方を拠点にする企業への支援強化など、独自性のある調査サービスを提供しているのが特徴です。スタートアップ企業向けのマーケティング・リサーチや、業界初の化粧品業界専門チームによるモニターパネルなど、革新的なサービスを行っています。

ユーザーを成功に導くために、独自のマーケティングフレームワーク「4K」を駆使して、一気通貫のサービス体制を整えています。ワンストップでのマーケティング活動を支援するためのソリューションも豊富です。リサーチ結果の報告だけでは終わらない体制を整えているため、その後の施策にもバックアップが期待できます。

3.楽天インサイト

同社は楽天グループの持つ行動ログデータをもとに、業界最大規模といえる220万人のパネルを蓄積し、詳細なリサーチデータに自信を持つインサイトカンパニーです。

次世代型インターネットリサーチをはじめ、効果的なデジタルマーケティングにおけるPDCAサイクルを実現できる体制を整えています。

ネットリサーチに強い市場調査会社

4.アイブリッジ

同社のSaaS事業はセルフ型アンケートツールを運営し、大学や広告代理店など3,000社以上が導入しています。

24時間配信可能なアンケート調査が、1問×1人×10円というシンプルな料金体系で、業界最安値の500円から利用できるのが特徴です。最短数時間で結果の回収が可能、業種を問わずにネットリサーチが必要な場面で、簡単にスピーディな調査ができます。

ポイントサイトや懸賞サイトなどのカテゴリ特化サイトを運営しているノウハウで、ネットリサーチに特化しています。出版社と共同事業のカテゴリ特化サイトを運営、自社開発のオリジナルコンテンツもさまざまなメディアで導入されています。

5.クリエイティブサーベイ

同社はアンケートを基点としたCXプラットフォームを提供しており、顧客体験(CX)を改善するクラウドアンケートシステムを用いる調査会社です。ユーザーを企業の「ファン」に育て、継続的に企業価値を向上させるための活動を促進しています。

ターゲットの属性情報や購買履歴などの情報を、アンケートで把握したデータベースマーケティングによって、顧客理解を進化させます。

6.ゼネラルリサーチ

同社の最大の特徴は、国内で1,022万人のモニター数を確保し、信頼と客観性を兼ね備えたデータが提供できるところです。モニターの属性を42項目の属性パネルに分類し、調査内容に応じた調査対象者を抽出、より正確性の高い結果を導けます。

調査種類は6種類あり、調査形式も6種類から選択が可能、さらに3種類のカスタマイズ機能があるため、内容に応じた柔軟な組み合わせが可能です。調査プランも複数そろえており、リサーチのフルサービスを提供、オプションでレポート納品も対応可能です。

専門的な調査に強い市場調査会社

7.セルウェル

同社の強みは、調査サービスやコンサルティングサービスの豊富さです。

市場調査や競合調査、商流構造などのデータ収集や分析に注力しています。市場参入に向けた、具体的な市場状況整理や、競合情報などの調査分析を行い、より実践的な戦略を展開できます。さらに戦略構想や意思決定支援によって、次にとるべき方針や方向性を探るのです。

事前の対応にも力を入れており、調査手法選定支援から調査設計支援も行っています。戦略方向性の仮説を設定し、意思決定パターンの想定や意思決定後のインパクトも探ります。

8.リアルワン

同社では目的別に3つの分析方法をそろえており、中でも従業員満足度調査(ES調査)に注力しています。ESは人事や組織において「経営指標」として扱われることも多く、持続的な発展のために活用するものです。組織の健康診断として調査を行い、調査結果の分析で適切な課題を洗い出し、PDCAサイクルに基づいて活用します。

もうひとつの特徴としては、360度評価やエンゲージメントなど、従業員と企業という観点での調査が行えるところです。360度調査は組織のリーダーや管理職を主に対象として、能力開発や人事考課に役立てる調査です。なかなか評価対象になる機会のない管理職への客観的評価として、有益な情報が得られます。個人の内省だけにとどまらず、研修やコーチング、面談や1on1などの対応など、多岐にわたった人材開発メニューがそろっています。

9.サーベイリサーチセンター

同社では一般的なマーケティング・リサーチだけでなく、「世論・計画分野」と「都市・交通分野」に特化した調査を行っているのが特徴です。全国14カ所に拠点があり、全国対応が可能の調査会社です。

「世論・計画分野」では、国の実施する統計調査や全国規模のアンケート、都道府県や市町村の各種調査などに対応しています。政府統計だけでなく、防災や観光、各種計画策定にいたるまでを支援しています。「都市・交通分野」では、道路計画や交通計画、インフラ老朽化対策など、公共性の高い支援が中心です。

「マーケティング・リサーチ部門」でも、一般的な市場調査だけにとどまらず、官公庁や自治体に対するリサーチやコンサルティング業を得意としています。また訪日外国人調査や海外調査など、世界の同行調査にも対応している調査会社です。

市場調査にかかる費用と時間

自社で市場調査を実施する場合、コストは必要最低限に抑えられますが、市場調査会社に依頼する場合にはそれなりの費用が発生します。結果を受け取るまでの時間も、調査だけでなく分析やレポート作成も含めると、ある程度の期間を見込む必要があるでしょう。

調査の種類 条件 期間 金額
インターネット調査 質問5問、サンプル100件 最短24時間後~ 約7万円~
訪問調査 300件 20日~1ヶ月程度 約560万円~
郵送調査 15問、500件 約5週間 約150万円
電話調査(自動音声) 10,000件(目安回答350件) 最短翌日から実施可能 約10万円
電話調査(オペレーター) 15問(回答100件) 約3週間 約150万円
グループインタビュー 6名 約52万円~
1対1インタビュー 約19万円~
行動観察調査 3名、1日観察 約2ヶ月 約200万円~
ミステリーショッパー 30名、15問、商品代、交通費含む 約66万円
ホームユーステスト 50名、約40問 約80万円~

※調査会社や上限により金額や期間は異なります。

インターネット上で料金表を公開している調査会社の事例から、目安となる料金と期間の一覧を表にまとめました。なお具体的な料金や期間は、調査会社や条件により幅がありますので、あくまでも一例として参考にしてください。

市場調査サービスを上手に利用して市場のアドバンテージを取ろう!

市場調査にはさまざまな方法があり、複合的に組み合わせることで詳細なデータが得られます。導き出されたデータやレポートを活用することが、市場調査の成功のためには必要です。

費用や期間は調査会社によって異なることが多く、また調査の方法や調査後のレポートの有無にも左右されます。コストを抑えるために、一部分を自社で実施することも可能な場合があります。市場調査の方法や費用に悩んだときは、複数のパターンで見積もりを取るとよいでしょう。

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