介護ビジネスって儲かるの?
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「これから開業するならば、おすすめは介護ビジネス!」という意見を目にしたことがある人も多いでしょう。少子高齢化が本格化する中、あらゆる産業が縮小を余儀なくされています。そのような状況下にあって、介護市場は今後の急成長が確実視されているのは見逃せません。
介護ビジネスのマーケットは2025年までに現在の約2倍、およそ20兆円に膨れ上がるだろうといわれています。いかにも儲かる予感しかない介護ビジネスですが、すべての企業が成功しているわけではない点には注意しなければいけません。介護ビジネスで収益を上げるコツについて徹底調査しました!
すべての介護事業が儲かっているわけではない
厚生労働省による「介護事業経営実態調査」によれば、平成26年の介護業界の利益率は約8%でした。飲食業界の利益率が約10%であることを考えると、簡単に儲かる仕事ではないことがわかります。
なかでも特別養護老人ホームの利益率は下降気味である反面、訪問介護は上昇傾向にあることも特徴的です。「できるだけ自宅介護を」という政府の方針もあり、今度、訪問介護はますます成長していく可能性を秘めているともいえるでしょう。
なぜ介護業界は儲からないのか?
介護市場の急成長ぶりに反して「介護業界は意外と儲からない」というのも事実です。介護サービスは全般的にどうしても人件費が高くつくため、なかなか利益率を上げることができません。
加えて、介護業界は慢性的な人手不足状態です。介護労働はきつい上に薄給というイメージも強く、なかなか人材が集まりません。せっかく確保した人材がなかなか定着しないという悩みを抱えている施設も多いのではないでしょうか。たえず求人広告を出さなければならず、広告費がかさむことも経営を圧迫している一因といえます。
利益を出すためにはどうすれば良いか
富裕層をターゲットにする
苦戦する介護事業者がいる一方、高級有料老人ホームは着実に事業規模を拡大しています。これは、保険適用外の収益が大きいためです。今後、国の財源も先細りになっていくことは確実なので、介護保険適用外でいかにして利益を得るかが問われることになるでしょう。
徹底的な業務効率化
今後、少子化に伴い人材不足はますます加速することが予想されます。スタッフ1人が対応する使用者の数を増やす以外に解決策はないでしょう。しかし、それによって介護サービスの質が低下するようなことがあってはいけません。たとえば、管理業務はIT技術を活用するなど、徹底的な業務効率化で乗り切ってはいかがでしょうか。
経営を多角化する
介護ビジネスは高齢者のあらゆるニーズに応えるものでもあります。たとえば、たとえ健康でも行動半径が狭くなりがちな高齢者には買物難民も少なくありません。宅配サービスに参入するなど、経営を多角化し、他の介護事業者と差別化してみてはいかがでしょうか。
まとめ
介護業界が今後ますます市場拡大していくことは間違いありません。だからといって、すべての介護事業者が儲かるわけではないので油断は禁物です。とくにこれから開業を考えているならば、儲かる企業になるためにきちんと方向性を定めるようにしましょう。
また、人材確保の難しさも介護ビジネスの成長を妨げている大きな原因のひとつです。働きやすい職場環境を整えて離職率を低くする工夫も必要でしょう。少ない人材でできるだけたくさんの利用者に対応できるようにすることも大事です。しかし、その際に介護サービスの質が低下するようなことはあってはいけません。介護する人・される人、双方のクオリティ・オブ・ライフを尊重した経営を目指すことが、成功への近道となるのではないでしょうか。
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