チャレンジしたはいいがもらえるか不安…創業助成金・補助金の気になる採択率!
目次
起業にあたってクリアしなければならない課題のひとつが資金面です。自己資金だけで開業できるケースはごくわずか。大抵の起業家は、親族からの資金援助、銀行からの融資、補助金・助成金制度の活用などによって、開業資金を工面しています。
新規の起業家をサポートしてくれる「創業補助金」「創業助成事業」という制度があります。どちらも資金提供をしてくれる制度として起業家の間ではポピュラーですが、気になるのはその採択率ではないでしょうか。こちらでは、創業助成事業・創業補助金の概要や、採択率について迫っていきます。
1.助成金・補助金にも様々な種類がある!
一口に助成金・補助金と言っても、その種類は様々。まずは、助成金・補助金の種類をおさらいしていきましょう。
助成金
経営者の間でポピュラーなのは、厚生労働省から提供されている助成金です。多くは雇用に関することを条件として掲げています。以下が代表的な助成金です。
・特定求職者雇用開発助成金(高年齢者雇用開発特別奨励金)
・生涯現役起業支援助成金
・創業助成事業
補助金
補助金は助成金同様に豊富な種類が存在します。中でも以下のような経済産業省関連の補助金が人気です。
・小規模事業者持続化補助金
・ものづくり補助金
・創業促進補助金
2.平成29年度の創業助成金・補助金の状況
東京都からは「創業助成事業」が、株式会社電通からは「創業補助金」がそれぞれ提供されています。どちらも、起業家を資金面で力強くサポートしてくれる制度であり、起業家が利用する助成金・補助金のスタンダードです。双方の平成29年度の状況を見ていきましょう。
平成29年度創業助成事業
平成29年度の創業助成事業は、5月8日から5月19日まで受付が行われました。今回の助成は、平成29年8月1日から1年以上2年の期間を対象としています。採択結果は、「TOKYO創業ステーション」のホームページで確認できます。また、第2回の募集が予定されているそうです。
平成29年度創業補助金
平成29年度の創業補助金は、5月8日から6月2日までの期間で公募が行われ、総数739件の応募が集まりました。採択に至った109件は、「平成29年度 創業・事業承継補助金」のホームページにて確認できます。
3.創業補助金の採択率は?
創業補助金は年々予算が縮小しており、採択率も減少傾向にあります。そのため、採択率に関しては、非常にハードルが高い補助金になってきているようです。平成24年以降の応募数・採択数・採択率の推移をご紹介します。
- 平成24年度 第1回募集第一次締め切り分
応募数:15
採択数:13
採択率:86.7%
- 平成24年度 第1回募集第二次締め切り分
応募数:634
採択数:526
採択率:83.0%
- 平成24年度 第2回募集第一次締め切り分
応募数:230
採択数:196
採択率:85.2%
- 平成24年度 第2回募集第二次締め切り分
応募数:2,302
採択数:1724
採択率:74.9%
- 平成24年度 第3回募集第一次締め切り分
応募数:3,184
採択数:1,715
採択数:53.9%
- 平成24年度 第3回募集第二次締め切り分
応募数:7,800
採択数:2,125
採択率:27.2%
- 平成25年度 先行審査分
応募数:1,593
採択数:761
採択率:47.8%
- 平成25年度 最終審査分
応募数:7,649
採択数:2,363
採択率:30.9%
- 平成26年度
応募数:2,984
採択数:1,669
採択率:55.9%
- 平成27年度
応募数:1,170
採択数:775
採択率:66.2%
- 平成28年度
応募数:2,866
採択数:136
採択率:4.7%
- 平成29年度
応募数:739
採択数:109
採択率:14.7%
ご覧いただければわかるように、年を追うごとに募集回数が減少し、近年は年1回となっています。予算が縮小しているにもかかわらず人気は根強く、このことからも近年はかなり採択率が落ち込んでいるようです。
4.東京都の創業助成事業の採択率は?
オフィシャルホームページの「TOKYO創業ステーション」では、創業助成事業の応募総数は発表されていません。公式の発表では、過去の採択数のみが確認できます。
- 平成27年度 第1回
採択数:55
- 平成27年度 第2回
採択数:35
- 平成28年度
採択数:100
- 平成29年度
採択数:58
応募総数が明らかになっていないので断定はできませんが、決して多い採択数ではないことがわかります。しかし、平成29年は第2回の募集が予定されているとアナウンスされているように、チャンスの数はその年によって違うようです。
おわりに
分析してみると、創業助成事業、創業補助金のハードルは高いと言わざるを得ません。一方で、高い助成率で資金援助が受けられるのも確かです。応募や手続きには特にリスクはありませんので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。申請書の内容によっては、審査を通過する確率が高まるかもしれません。
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