バーの居抜き物件を借りる際の注意点5選
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居抜き物件とは、前テナントの内装、空調設備、厨房設備、什器などがそのまま残されている物件のことです。たとえば、バーを開業しようという時、元々バーだった居抜き物件が運良く見つかれば、改装費用などを大幅に節約することもできるでしょう。
しかし、注意しなければいけないのは、いったいなぜ前テナントは出ていったのかという点です。経営が上手く行き、より広い店舗が必要になったというようなポジティブな理由ばかりではないでしょう。バーの居抜き物件を借りる前にチェックしたい5つの注意点について解説します。
周りの店舗の状況
「居抜き物件を見つけた!」と、喜んだのも束の間、じつは隣もバーだったというような例も少なくありません。バーを開業するにあたっては、周囲の店舗状況もよく調べるようにしましょう。
もしかしたら、すでに競合がひしめいていて新参者の参入は難しく、前オーナーは撤退を余儀なくされたのかもしれません。もちろん、エリア全体の賑わいも大事ですが、とくに新規開業の場合はライバル店ができるだけ少ない環境を選びたいものです。
夜の人通りの多さ
不動産屋と物件を内見するのはだいたい昼の時間帯です。昼間は家族連れなども多く、賑わっているように見えるエリアでも、夜になると急に人通りが絶えてしまうこともあるので注意しましょう。
バーのメインターゲットは夜の独身者です。昼間にどんなにファミリーがいても関係ありません。必ず夜の街の様子も見て、十分な集客が見込めるかどうかチェックしてください。
警察の取締の厳しさ
夜0時過ぎにお酒を提供したり、お客様のカラオケにスタッフが手拍子をしたりする……といったサービスは、カラオケバーではよくあるものです。しかし、厳密に言えば風営法違反になるというのはご存じでしたか?なぜならば、カラオケへの手拍子は風俗営業と見なされ、深夜営業と兼業することはできないからです。
特定の少数のお客様に対して、一定レベル以上話しかけるのも風俗営業です。どのレベルを「一定レベル」とするかは明文化されていないのも、判断に困るところ。これを細かく取り締まるかどうかは、管轄する警察次第となります。
取り締まりが厳しいエリアでは、思うように接客できなくなってしまうこともあるでしょう。とくに、グレーゾーンとなるケースが発生しやすいカラオケバーやダーツバーなどを開業したい時には留意してください。
耐久度
前オーナーは老朽化を理由に店舗移転していませんか?建物や厨房機器などの老朽化が激しいと、開店前に修繕費用がかかることもあります。また、何とかそのままでオープンにこぎつけたとしても、開業後に修理とメンテナンスを繰り返す例もあり要注意です。それでは、コストをかけずにスタートできるという居抜き物件のメリットが半減してしまうともいえるでしょう。
衛生面
バー開業にあたっては保健所に飲食店開業許可を届け出なければいけません。元々バーだった居抜き物件ならば、すでにこの許可は得ているはずです。しかし、5年毎に更新があるため、最新基準をクリアできるかどうかは不明です。契約前に必ず保健所に相談しましょう。
まとめ
いずれにせよ、居抜き物件というのは前テナントのイメージがつきまとうものです。くれぐれも前テナント時代に事件などが発生していないかしっかりと調べるようにしましょう。
次々と新しいテナントが入居しては撤退して行くような物件も問題ありと考えられます。集客が見込めるような好立地なのかもしれませんが、オーナーが気難しくトラブルが発生しやすいといった難点があるのではないでしょうか。不動産屋はもちろん、できれば他の店子に様子を聞くなど、可能な限りの事前調査をすることをおすすめします。
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