フリーランスの集い場 コワーキングスペースとは？

プログラマーやデザイナーなどWEBに関連する技能を持つ人が、その技術力を生かしてフリーで働ける時代になってきました。そのため、フリーランスという働き方も選択肢のひとつとして認識されてきているのです。

しかし、自宅では効率が悪くなる、自習に活用した図書館などでは仕事をするにはセキュリティ上やキーボードの音などで迷惑がられてしまう場合もあります。レンタルオフィスでは月々の使用料が高額になってしまうため、利用できないという不利益もあるでしょう。

このような悩みを解決できるのが、コワーキングスペースです。近年登場してきたコワーキングスペースは、首都圏など都市を中心に年々増加しています。このコワーキングスペースとは、どのようなものなのでしょうか。

コワーキングスペースとは

コワーキングスペースとは、直訳すると共同で仕事する場所になります。コは英語でcoという共同の意味があり、ワーキングは英語のworkで働くという意味、スペースはspaceで場所を意味しているからです。

そのため、最低限でも作業する場所であるデスクスペースがある部屋という設備になります。この部屋で、まったく知らない人たちが集まって仕事をするのです。シェアオフィスや自習室を想像すると分かりやすいかもしれません。

もちろんこれ以外に、各コワーキングスペースによって、さまざまなサービスが提供されています。たとえば、デスクが固定制になっている場合です。月額利用などにすることによって、固定のデスクを利用できるというところもあります。いわば会社のデスクのようです。

また、フリーWi-Fiサービスやフリードリンクが提供されているところも多くなっています。フリーWi-Fiサービスがないと、そもそもパソコンを使用して仕事をするフリーランスにとっては、通信手段は必要不可欠です。この他には、来客応対ができる会議室が利用できるコワーキングスペースもありますし、キッチンが設置されているところもあります。

さらにサービスとして、法人登記の住所とできること、郵便物の受け取りや転送、電話番号などの提供です。定期的に交流会を開くところもあります。このように、まったくの簡素的なコワーキングスペースから、利用者同士の交流をするところまでさまざまなコワーキングスペースがあるのです。

これらは利用する人のニーズに合わせて選ぶことができるくらい、近年増えてきています。

コワーキングスペースのメリット

コワーキングスペースのメリットは、いくつかありますので、以下、代表的なメリットをみていきましょう。

・初期費用が安くなる
レンタルオフィスを借りるとなると、保証金から月々の使用料の前払いなど一括して支払う必要があります。そのため、借りる際にかなり高額のお金を納める必要があるのです。月々の使用料は4万円から10万円超えまで広さや立地などの条件によって異なります。

さらに、レンタルオフィスを借りたとしても、その他インターネット回線、コピー機、電話回線などの契約が必要となるのです。

これに対して、コワーキングスペースを借りるとすると、入会金と月額使用料だけで済む場合が多く、数万円で済ますことが可能になっています。さらに、Wi-Fiサービスなども付帯しているため、自分で設置する必要もないのです。

ランニングコストが安くなる

初期費用と似ていますが、月額使用料を安く抑えることができます。具体的には、ドリンク代やインターネット回線使用料なども、コワーキングスペース利用料に含まれているため、別に支払う必要がないのです。結果、安く済ませることができる、というメリットがあります。

仲間が見つかる

コワーキングスペースを利用している人は、フリーライターやフリーエンジニア、フリーデザイナーなどITコンテンツに関わることを仕事にしている人が多くを占めています。

そのため、同じような働き方をする仲間を見つけることができ、悩みを共有したり、共同プロジェクトを開始したりするなど、もできるようになるのです。

モチベーションを上げられる

定期的に通っていると、同じように定期的に通っている人が分かるようになります。会話をしなくても、同じようにがんばっていると感じることができ、モチベーションを上げることができるでしょう。

セキュリティも安心

コワーキングスペースには、打ち合わせスペースなどを設けているところも多くあります。女性の場合は、レンタルオフィスで男性顧客と2人きりで打ち合わせすることに不安を抱く人も多いでしょう。コワーキングスペースでは、たくさんの人が使用しており、打ち合わせもガラスなどで見えるようになっているため、セキュリティ上安心して使用することができます。

コワーキングスペース利用前に注意したいこと

コワーキングスペース利用前に注意したい点としては、交流スペースが作業デスク付近にあるような場合、交流によって集中が途切れてしまうなどというデメリットがある点です。

打ち合わせスペースなどを設置している場合も同様ですが、レイアウトや対象となっている人を確認してから利用するようにしましょう。

また、レイアウト上、作業デスクと打ち合わせスペースが近い場合でも、集中したいときに集中できる個室スペースなどがあれば、一時的に避難することも可能です。そのため、月額利用を申し込む前に、1日シミュレーション利用してみるなどをおすすめします。

どれくらいの料金で利用できる？

コワーキングスペースの利用は、月額契約から時間契約まで複数あり、また、それらの利用料は各スペースによってバラバラです。都内の場合、だいたい月額1万5,000円前後から5万円前後の範囲で価格設定されています。他方、時間制の場合は、1日1,500円から2,000円などの設定です。

利用を考えているコワーキングスペースの公式サイトや問い合わせなどをして確認してみましょう。

フリーランスになったときに便利に活用しよう

フリーランスの場合、自宅兼仕事場とする人が多いですが、自宅だとどうしても集中できないという場合もあります。

このため、多少コストがかかったとしても、コワーキングスペースを利用することによって、効率的に仕事することができ、結果的にコストをペイすることが可能になるでしょう。

また、同じ仲間がいるという安心感や毎日通って仕事をする場として出勤することもできるため、生活にメリハリを出すこともできます。

このようにして、コワーキングスペースを活用して、効率的に仕事ができる環境を手に入れることを検討してみてはいかがでしょうか。