カフェの営業をするためにはどのような資格や許可が必要になるのでしょうか?

カフェの営業をするためにはどのような資格や許可が必要になるのでしょうか?

目次

  1. カフェを開業するために必要な資格と許可
  2. カフェを開業するためにあったらいい資格
    1. コーヒー以外の資格
    2. お菓子系の資格もあれば良いかも
  3. カフェを開業するために必要になるかもしれない許可
    1. 防火責任者選任届
    2. 深夜酒類提供飲食店
    3. 屋外客生設置届出
  4. 保健所には事前に相談しにいこう

カフェや喫茶店を開業したいと考えている人は世の中にたくさんいます。カフェの開業を夢見る人のために勉強する学校もあるぐらいです。カフェを開業するには、お店を開く場所を探したり、備品の購入をしたり、設備、どんなメニューにするか検討したり、多くの準備をしなければなりません。

経済面で資金に余裕がある人なら大丈夫ですが、なければ金策に走る必要もあります。カフェや喫茶店を開業してからの運営資金も必要です。しかし、それだけでカフェの開業ができるわけでもありません。カフェの開業には、資格や許可も必要だからです。カフェの開業には、どのような資格や許可が必要になるのでしょうか?カフェの開業を夢見る人や目指しはじめた人に、資格や許可についての基礎知識を解説します。

カフェを開業するために必要な資格と許可

カフェや喫茶店を開業するために必要な資格や許可は複数あります。その中でも重要なのが『食品衛生責任者』『飲食店営業許可』『喫茶店営業許可』です。飲食店を開業したくても、食品衛生責任者資格を持っていないと保健所から営業許可がおりません。

食品衛生責任者は、食品衛生上の管理運営を行う重要な役割を担っています。食品衛生責任者はカフェや喫茶店のオーナー自身でも良いですが、従事者から1名定めて設置するだけでも認められます。また、食品衛生責任者資格の取得自体はむずかしくありません。自治体が主催している6時間の養成講習会を受講するだけで取得できます。他にも、栄養士、調理師、製菓衛生師などの国家資格をすでに取得している人であれば必要ありません。

保健所長が実施している食品衛生責任者になるための講習会を受講し、修了した人も不要です。一方、飲食店営業許可は保健所に申請することで得られます。喫茶店営業許可でも、カフェを開業して営業できます。ただ、喫茶店営業許可でカフェを開業する場合、飲食店営業許可と比べてお客に出せるものが限定されています。例えば、アルコールや料理を出すことはできません。その分、飲食店営業許可より取得しやすいですが飲食物を出せないと客単価は期待できないでしょう。

喫茶店営業許可で飲食物を提供すると無許可営業と見なされ、200万円以下の罰金や懲役2年以内といった罰則があるのでくれぐれも注意してください。

カフェを開業するためにあったらいい資格

カフェや喫茶店を開業するなら持っておきたい資格があります。それが『バリスタ』や『コーヒーマイスター』などの資格です。

カフェを開業したら多くのお客に来てもらわなければなりません。都市部ではライバルも多く全国展開をしているような大手チェーンもあります。個人店で勝負するなら、他店にない強みや武器が必要です。それが、バリスタやコーヒーマイスターのようなプロフェッショナルを証明する資格です。

欧州では欧州スペシャルティーコーヒー協会という組織が3段階レベルに分けた、バリスタ技能認定試験を実施し、競技会なども開催しています。日本でも、JBA(日本バリスタ協会)があり、3段階レベルのバリスタ認定試験を実施しています。筆記、実技、その他の試験に合格すれば、バリスタとして認められます。

バリスタと同じような資格として、コーヒーマイスターもあります。日本スペシャルティーコーヒー協会が主催し、コーヒーマイスター養成講座を修了し、実技講習会を受けて認定資格試験に合格すると認定されます。コーヒーマイスターの一段階上には、アドバンスドコーヒーマイスターという資格もあります。コーヒーマイスター資格を取得している人は、日本全国の中で、2018年8月時点だと4,873名。アドバンスドコーヒーマイスター資格認定者は、2018年6月時点でわずか320名です。

認定を受けられればコーヒーマイスターや、アドバンスドコーヒーマイスターがいる店として強みとなるでしょう。

コーヒー以外の資格

コーヒー以外では、ハーブ&ライフ検定も注目したい資格です。56種類のハーブやスパイスの基本知識や生活の中でどんな風に役立つか、育て方や料理方法まで幅広い知識を持ったハーブとスパイスの専門家的といえる資格です。健康康志向やハーブ人気が進んでいる昨今、ハーブやスパイスを武器にしたカフェを目指すなら取っておいても良いでしょう。

お菓子系の資格もあれば良いかも

お菓子類を提供したいと考えているなら、菓子製造技能士や製菓衛生師もおすすめです。どちらも筆記試験や実技試験をクリアしなければなりませんし、すでに菓子製造業において、ある程度の実務経験を求められます。製菓衛生師になれば食品衛生責任者の資格は取得できますし、なにより提供するお菓子類の知識と技術力について、職人としての一定の信頼性があるためカフェや喫茶店を開く時の大きな武器となるでしょう。

カフェを開業するために必要になるかもしれない許可

カフェや喫茶店を開業するには、お客への安全を第一に考えなければなりません。そのためには安全面に関わる設備についての配慮も大切です。

防火責任者選任届

防火責任者選任届は、30人以上のお客が入る物件で必要とされています。届出先は管轄の消防署なので、速やかに届け出ましょう。

深夜酒類提供飲食店

コーヒーやソフトドリンク以外に深夜営業でアルコール類を出すカフェバーという業態にしたいなら、深夜酒類営業の届け出をしてください。夜の0時を過ぎてお酒を提供するお店なら警察へ届け出る必要があります。メインがコーヒーや飲食物だと届け出が必要ない場合もありますが、警察とのトラブルが発生することもあるので、届け出た方が無難です。

屋外客生設置届出

また、2017年にはインスタ映えという言葉が流行り、流行語大賞にも選ばれています。2018年現在でもコーヒーやランチを撮影し、インスタグラムなどのSNSに掲載する人は多いです。それを踏まえてカフェや喫茶店をするなら、テラス席の設置を検討したい所でしょう。ただ、テラスも自由に設置することはできず事前に保健所へ屋外客生設置届出をしなければならないので届け出ましょう。

保健所には事前に相談しにいこう

カフェや喫茶店でお店の内装にこだわりたい人はたくさんいます。しかし、店内の構造次第では保健所の許可がおりず開店できないこともあるので注意してください。例えば、営業を行う店舗スペースと住居などは、完全に区画しなければならないと決められています。高い費用を払っても保健所が認めてくれないと、営業どころか開店もできないのです。

居抜き物件にも気をつけてください。飲食店の居抜き物件でも、前オーナーが喫茶店営業許可で店舗運営をしていた場合、飲食店営業許可で本格的な飲食物を提供するには適さない内装の場合もあります。契約前に保健所へ細かい部分まで相談し、自分の事業に適しているかどうか確かめましょう。

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