農業を始めるために必要な資格とは?
目次
「ガーデニングが好きだから農業でもやってみようかな?」という人もいるかもしれません。確かに農業は素人目には簡単に見えるものです。しかし、じつはさまざまな専門知識やスキルが必要な高度な職業なので、軽い気持ちで参入するのはおすすめできません。
農業を始める前に、まずいくつか資格を取得しておくようにしましょう。そうすれば、いざという時に必要な知識も身に付くはずです。「最低限でも取得しておきたい」というものから「あれば便利」という資格まで詳しく解説します。
そもそも農家とは?
農家はおもに販売農家、自給的農家のふたつに大別されます。それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
販売農家
農業を生業として農作物の栽培を営む自営業者のことです。農林水産省の定義によれば、経営耕地面積30アール以上、農作物の販売金額が年間50万円以上あることが条件となります。ただし、年間60日以上自営農業に従事してる65歳未満の人がいない場合は副業的農家です。
自給的農家
自分の家で食べる作物の栽培を主目的としている農家です。多少販売することがあっても、耕地面積30アール未満、年間販売金額が50万円未満ならば、自給的農家となります。
農業を始めるために必須の資格は?
農業は士業ではないので始めるにあたって、絶対に必要な資格はありません。誰でも従事できますが、少なくとも自動車免許、けん引免許、危険物取扱者の資格は必須です。これらの資格がなければ、現代農業を営むことはほぼ不可能でしょう。
普通自動車免許
農作業に軽トラを使った運搬は欠かせません。さらに、トラクタを運転するための大型特殊自動車免許も取得しておきたいところです。
けん引免許
農耕車をけん引するのに必要な資格です。
危険物取扱者
農薬を扱うには毒物劇物取扱責任者の資格が必要ですが、無農薬農業に従事する予定ならば、なくてもかまいません。また、ビニールハウスを設置したいならば危険物取扱者乙種第4類、ボイラー技士などの資格も取得しましょう。
その他農業に関連する資格
農業を始めるにあたって必須というわけではありませんが、関連資格としては次のようなものもあります。
国家資格
技術士農業部門、技術士補農業部門といった国家資格もありますが、農作業とはとくに関係はなく、全農職員などが取得を推奨されている資格になります。また、普及指導員も農業技術の指導や農家の経営相談をしたいと考えている人が取る資格です。コンサルティングではなく農作業を仕事にしたいならば、あまり関係ありません。
ただし、農業機械整備技能士は、農業機械の整備に必要な技術・知識を証明するものなので、取得しておけば便利でしょう。
公的資格
農業機械士は農業機械の取扱、簡単な整備に関する資格なので、農作業に役立てることもできそうです。また、農薬管理指導士は農薬の正しい使用についての助言や指導を行うための資格ですが、農薬に対する消費者の目が厳しい昨今、取得を推奨されています。
民間資格
日本農業検定は農業における漢検のようなもので誰でも受験できます。もう少し実務的な日本農業技術検定は「将来農業に従事したい」という人に人気です。また、農業に特化した財務・会計などの知識を問われる農業簿記検定は実用性が高い資格といえます。
必要な資格は見極めよう
以上のように農業に関する資格は多種多様なものがあります。すべてを取得する必要はもちろんありませんが「あれば便利!」というものも少なくありません。
農業関連の資格を取得する前に、まず、どんな農家を経営したいのか方針をしっかりと立てるようにしましょう。その上で、経営方針に沿った資格取得を目指すことが大事です。理想の農業を実現するために、資格を役立ててみませんか?
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