開業時に受け取ることができる創業補助金とは?
目次
創業補助金とは、国が経済を活性化させる目的で、新たに創業する事業主に対して創業に必要となる経費の一部を助成してくれるというものです。
年にもよりますが2018年度の創業補助金は最大200万円まで助成してもらえる内容となっています。
――では、この創業補助金を受け取るためにはどうすれば良いのでしょうか?また、どのようなものに使えるのでしょうか?以下で解説していきたいと思います。
創業補助金とは
創業補助金は、国の公式ページによると以下のように定義されています。
「創業補助金」は、新たな需要や雇用の創出等を促し、我が国経済を活性化させることを目的に、新たに創業する者に対して創業等に要する経費の一部を助成(以下「補助」という。)します。
引用:平成29年度 創業・事業承継補助金
創業補助金の対象者
創業補助金の対象となるのは、以下の要件を満たす人たちです。
- 募集開始日以降に創業する者で、補助事業期間完了日までに個人開業又は会社・企業組合・協業組合・特定非営利活動法人の設立を行い、その代表となる者
- 事業実施完了日までに、計画した補助事業を行うために、新たに従業員を1名以上雇い入れる者
- 業競争力強化法における認定市町村における創業であること。また、認定市町村又は認定創業支援事業者から特定創業支援事業を受ける者。
募集開始日は、2018年は4月27日~2018年の5月22日となっているため、2018年度の創業補助金は既に受けとることができなくなっていますが、これは毎年実施されるものなので次年度の創業補助金を狙うなら事前に内容を知っておいても良いかもしれません。
「認定支援事業者から特定創業支援事業を受ける者」とありますが、これは要するに「本当に事業を実行するのか?」「反社会的な事業ではないか?」「事業の継続性はあるのか?」ということを確認するためにあるものです。
また、「業競争力強化法における認定市町村」とは、国が定める市区町村のことで、詳しくは第1回~第13回認定自治体に掲載されています。
補助金はいくら貰えるの?
審査の結果助成が認められれば最大200万円が補助金として助成されます。ただ、外部調達がある場合とない場合では助成額が異なります。それぞれの助成額は以下の通り。
資金の外部調達有 | 500,000円以上、2,000,000円以内 |
---|---|
資金の外部調達無 | 500,000円以上、1,000,000円以内 |
応募すれば必ずもらえるの?
補助金は応募すれば必ずもらえるものではなく、応募者の中から数名が選ばれることになります。――そのため、補助金に依存して事業計画を行うのは少しリスクがあります。
参考までに「どれくらいの確率でもらえるのか」をチェックしてみましょう。
平成29年5月8日~平成29年6月2日(電子申請は6月3日)の期間で公募を行ったところ、
応募総数739件、採択総数 109件でした。
引用:平成29年度 創業・事業承継補助金
だいたい15%くらいしか採択されていませんね。国にも予算があると思いますので、ある程度助成できる事業に限りがあるということになります。
どのような経費が対象となるの?
創業補助金の対象となるのは、以下の3つ全てに当てはまる経費です。
- 使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
- 交付決定日以降、補助事業期間内の契約・発注により発生した経費
- 証拠書類等によって金額・支払等が確認できる経費
――つまり、「これから使う経費」ではなく、応募時に「既に使用した経費」について申請するものになります。また、当たり前ですが架空請求や事業に必要のないものに対する経費は補助金の対象となりません。
どうすれば創業助成金に応募できるの?
年度ごとにルールが変わる可能性もありますが、これまでの傾向から考えて【認定支援機関に相談→応募→書類作成】となります。
融資の時のように面談が必要になることはなく、書類も年々簡素化が進んでいますし、応募もWEBから行うことができるので、比較的応募しやすい傾向ではあります。
どんな事業なら助成されやすい?
助成されやすい事業というのは、審査基準が不明であるため不明ですが、国が考える補助金の目的に即しているほうが補助金を受け取りやすいと考えられます。
例えば、創業補助金の資料の中には地域のニーズに対応し、独創的な商品やサービスを新たに提供しようとする女性や若者のチャレンジを支援します。
ということが記載されています。
ですので、「インターネットについてよく分からない高齢者をターゲットにして光回線の販売を行います」というお世辞にも社会的に良いものとは言えない事業や「私の人脈と営業力を活かして人材派遣会社をやります」という独創性も生産性もない事業は創業補助金を受け取れる可能性が低いと考えられます。
逆に国の利益にもなるようなこと…例えば海外の需要を促進するような事業については「海外需要獲得型起業・創業」という特別枠が設けられており、こちらは700万円を上限として助成されます。
――つまり、国や国民にとって利のある事業であれば採択されやすいのではないかと考えることができます。
実際に採択された例
以下では公式で紹介されている採択例についてご紹介していきたいと思います。
オリジナルの抱っこ・おんぶひもの企画・販売
肩凝りなど、自らが子育て中に感じた悩みを解決してくれた「抱っこひも」を、同じような悩みを抱える多くのママたちに教えてあげたい。将来は、日本人の体型に合わせ改良したオリジナルの抱っこ・おんぶひもを企画・販売したい。
家業を発展させたい
生家の金箔製造業の市場が縮小傾向にあるため、製造過程で不要となる和紙を再利用した化粧品雑貨の販売をしたい。また、ゆくゆくは、化粧品の企画・販売もやってみたい。
まとめ
創業補助金は毎年4月~6月あたりに公募を開始します。確実に受け取ることができるものではないため、受け取れたらラッキー程度に考えるべきですが、採択されれば創業時の資金不足も幾分か解消されるのではないでしょうか。
日本では起業して1年以内に40%の事業が潰れると言われています。この多くは資金不足のためだと言われています。資金不足を解消する可能性の一つとして、開業を考えているなら創業補助金を活用してみましょう!
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