税務署との最初のつながり「開業届」の書き方&扱い方

税務署との最初のつながり「開業届」の書き方&扱い方

目次

  1. 1.開業届の書き方!つまずきがちなポイントは「職業」欄
  2. 2.開業届は控えをもらっておきましょう
  3. 3.開業届を出すことのメリットは確定申告で明らかになる
  4. 4.開業届を出すべきタイミングは?
  5. おわりに

開業届は、税務署に新たな起業の事実を伝えるための書類です。記載内容はシンプルですが、初めて記入するときは記入方法に困惑する方も多くいらっしゃいます。開業届の書き方や扱い方のポイントを押さえて、スムーズに提出を済ませましょう。

1.開業届の書き方!つまずきがちなポイントは「職業」欄

開業届の正式な名称は、「個人事業の開業・廃業等届出書」です。書式には、届け出を行う方の住所・氏名・個人番号といった基本情報を記載する欄があります。その中でつまずきがちなポイントは、「職業」欄です。どのように記載すればいいか迷ったら、総務省が定めている「日本標準職業分類」を参考にしてください。記載する職業によっては、事業税がかかるケースもあるため、不安な場合は税務署にあらかじめ問い合わせておくと安心です。

2.開業届は控えをもらっておきましょう

開業届を税務署に提出するときは、本通とコピーの2部を所轄税務署に持参、あるいは郵送します。郵送の場合は、控えを送付してもらうための返信用の封筒(切手添付)を、必ず同封してください。後日、受理した証として確認印が押印された控えが返信されてきます。

控えを同封しなかった場合は、受理された証が手元に一切残りません。控えは、事業所名で銀行口座を開設する際などに必要となりますので、大切に保管してください。

3.開業届を出すことのメリットは確定申告で明らかになる

開業届を税務署に提出することで、65万円の特別控除が受けられる青色申告が可能となります。青色申告が選択できるメリットには、次のようなものが挙げられます。

  • 最高65万円の控除が受けられる
  • 親族に支払う給与を必要経費として計上できる
  • 売掛金や貸付金を一定の割合で賃倒引当金として必要経費で計上できる
  • 事業で生じた赤字を3年間繰り越しができる

さらに、開業届を提出することにより、屋号名義の銀行口座が開設できるため、資金管理がしやすくなるというメリットもあります。

4.開業届を出すべきタイミングは?

開業届は、事業開始の事実があった日から1カ月以内に提出しなければなりません。期限が過ぎたからといって、罰則が設けられているわけではないため、気付いたときに速やかに提出をしてください。開業届と青色申告承認申請書の両方を提出する予定がある方は、一緒に提出することをおすすめします。参考までに、青色申告承認申請書を新規で提出する目安は、次の通りとなります。

  • 1月1日~15日までに開業:その年の3月15日までに提出
  • 1月16日以降に開業:開業日から2カ月以内に提出

おわりに

開業届を提出するメリットや扱い方などをお伝えしました。起業の準備に追われ、開業届を提出していなかったとしても、遡っての手続きが可能です。速やかに開業届の提出を済ませて、個人事業主にとって有利となる仕組みを最大限に活用しましょう。

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