中国地方で電気料金が一番安い電力会社はどこだ!?料金を一挙比較
目次
電力自由化が2016年に始まってから、私達は様々な電気料金プランを選択できるようになりました。
――ただ、これまでと変わらず、送電に関しては既存電力会社――つまり九州エリアなら九州電力が担っているため、電気料金プランは基本的に地域ごとに変わってきます。
どういうことかというと、例えば「ソフトバンクでんき」ひとつを取り上げても関東エリアと九州エリアでは電気料金が異なるのです。
――では、九州エリアで利用できる電気料金プランの中で最も安いものはどの電力会社のプランなのでしょうか。
本項では、九州エリアで契約が可能な主要な電力会社の電気料金を比較すると共に、九州電力から乗り換えることでどれくらい安くなるのかということを試算していきたいと思います。
電気料金を比較する前に
電気料金を比較する前に、まずはどのようにして電気料金が決まるのかということについて解説していきたいと思います。
――まず、皆さんが現在契約されている電気料金プランはおそらく「従量電灯」というプランになっていると思います。引っ越しをしてからプランを何も変えていなければこのプランになっているはずです。
従量電灯とは、使用量に比例して電気料金が上がっていくプランのことを指します。ここまでは皆さん共通の認識として持っておられると思います。
電気料金がややこしいのは、さらにここから三段階料金というシステムが加わるからなのです。そもそも従量電灯には料金単価というものがあります。例えば九州電力の「従量電灯C」のプランでは1kWhあたりの料金単価は17.19円となっています。
ところが200kWh使ったからといって、電気料金は17.19円×200kWh=3,438円とはなりません。三段階料金とは、一ヶ月の消費電力量に応じて電気料金の単価が変動するのです。九州電力の場合、料金単価は以下の表のようになります。
120kWhまで | 17.19円 |
---|---|
120kWh~300kWh | 22.69円 |
300kWhを超える | 25.63円 |
そのため、1ヶ月に120kWhしか使用しなかった場合、電気料金は120kWh×17.19円=2,062円となります。ですがこんなに消費電力量が少ないのはおそらく日本でも珍しく、普通に生活をしていれば200kWhくらいは超えてくると思います。
例えば毎月の消費電力が320kWhだった場合はどうでしょう。この場合は電気量料金の計算式は以下のようになります。
120kWh×17.19円+180kWh×22.69円+20kWh×25.63円=6,659円
ここに基本料金がプラスされる形で電気料金が決まることになります。
この三段階料金というのは、九州電力だけでなく様々な電力会社で採用されている料金システムになります。――ということで以下ではこの三段階料金に基づいて電気料金を比較していきたいと思います。
九州電力エリアの電気料金を比較
さて、それでは早速電気料金を比較していきたいと思います。――ただ、電力自由化以降になってでてきた新電力会社と呼ばれる会社は、2018年現在には500社にも上ると言われています。
これら500社を全て比較していても読者諸君を退屈させるだけになってしまうので、僭越ながらエネインフォのほうでいくつかの電力会社をピックアップして比較させていただくことにした。言い訳はさておき一覧にすると以下の通り。
電力会社 | ~120kWh | 120kWh~300kWh | 300kWh~ |
---|---|---|---|
九州電力 | 17.19円 | 22.69円 | 25.63円 |
ハルエネでんき | 17.19円 | 22.69円 | 25.12円 |
Looopでんき | 24.00円 | 24.00円 | 24.00円 |
シンエナジー | 16.98円 | 17.48円 | 19.98円 |
HTBエナジー | 16.28円 | 21.50円 | 24.30円 |
あしたでんき | 22.50円 | 22.50円 | 22.50円 |
ソフトバンクでんき | 24.00円 | 24.00円 | 24.00円 |
楽天でんき | 16.20円 | 20.90円 | 23.37円 |
はなカメくん電気 | 20.44円 | 20.44円 | 20.44円 |
@niftyでんき | 17.13円 | 22.14円 | 22.90円 |
丸紅新電力 | 16.20円 | 20.90円 | 23.37円 |
ミツウロコでんき | 19.13円 | 19.25円 | 22.91円 |
auでんき | 15.91円 | 21.00円 | 23.73円 |
※従量電灯C相当の料金プラン
比較してみると、auひかりなどのインターネット回線のセット料金がお得な「auでんき」や「シンエナジー」あたりが安そうですね。
――ただ、上記表だけでは「どれくらい安くなるのか」ということがイメージしにくいと思いますので、以下では一例ではありますが、実際の電気料金がどれくらいになるのか試算して比較していきたいと思います。
電気料金はどれくらい安くなるの?
さて、料金がどれくらい安くなるのかについて比較するためには目安が必要になりますね。ここでは、以下の3パターンで比較していきたいと思います。
- 消費電力量250kWh(二人暮らし想定)
- 消費電力量500kWh(小規模な商店想定)
- 消費電力量2,000kWh(中規模飲食店想定)
この3パターンの中から皆さんが最も近いパターンを参考にしてみてください。ちなみに皆さんが毎月どれくらいの電力を消費しているのかということは毎月皆さんのご自宅に届く検針票を見ればわかります。
さて、これらも同じように一覧で比較すると以下の通り。
電力会社 | 250kWh | 500kWh | 2,000kWh |
---|---|---|---|
九州電力 | ¥5,013 | ¥11,273 | ¥49,718 |
ハルエネでんき | ¥5,013(±0) | ¥11,171(-102) | ¥48,851(-867) |
Looopでんき | ¥6,000(+988) | ¥12,000(+727) | ¥48,000(-1,718) |
シンエナジー | ¥4,310(-703) | ¥9,180(-2,093) | ¥39,150(-10,568) |
HTBエナジー | ¥4,749(-264) | ¥10,684(-589) | ¥47,134(-2,584) |
あしたでんき | ¥5,625(+613) | ¥11,250(-23) | ¥45,000(-4,718) |
ソフトバンクでんき | ¥6,000(+988) | ¥12,000(+727) | ¥48,000(-1,718) |
楽天でんき | ¥4,661(-352) | ¥10,380(-893) | ¥45,435(-4,283) |
はなカメくん電気 | ¥5,110(+98) | ¥10,220(-1,053) | ¥40,880(-8,838) |
@niftyでんき | ¥4,934(-79) | ¥10,621(-652) | ¥44,971(-4,747) |
丸紅新電力 | ¥4,661(-352) | ¥10,380(-893) | ¥45,435(-4,283) |
ミツウロコでんき | ¥4,798(-214) | ¥10,343(-930) | ¥44,708(-5,010) |
auでんき | ¥4,639(-373) | ¥10,435(-838) | ¥46,030(-3,688) |
※()内は九州電力との差額
※基本料金や割引については考慮していない電気量料金のみの価格
※従量電灯C相当の料金プランで比較
比較してみると電気量料金はやはり「シンエナジー」が安いですね。一方で「あしたでんき」や「Looopでんき」のような口コミで人気の料金単価が一律の電力会社に関しては消費電力が少ない場合は料金が高くなってしまう可能性が高いことがわかりました。
電気量料金だけが全てではない
さて、ここまで電気量料金を比較してきましたが、実際に皆さんが電力会社を乗り換える場合は、電気量料金だけでなく各電力会社の特徴をしっかり理解した上で乗り換え先を決めることをおすすめします。
例えば口コミで人気のLooopでんきは電気量料金こそ高いものの、基本料金が無料なので、高いボルトやアンペア数で契約している場合はそれだけ料金はお得になります。また、上記の表ではあまり目立たなかったHTBエナジーは1日24時間の中で2時間だけ電気料金が無料になる時間があります。
一方ソフトバンクでんきや@niftyでんきは、インターネット回線や携帯電話とセットで契約することでセット割引が適用されます。
こういった割引や電力会社特有のサービスをうまく活用すれば電気料金はさらに安く抑えることができるかもしれません。
ですので、上記で比較した電気量料金はあくまで参考にしていただいて、実際に契約する前には各電力会社の特徴をしっかり把握した上で契約先を決めるようにしましょう。
乗り換えないという選択もできる
ここまで読んでいただいた九州にお住まいの読者諸君は、「乗り換えたほうがお得だっちゃ!」などと思われたかもしれませんが、別に無理に乗り換える必要はありません…だっちゃ。
電力会社の乗換は基本的に書類の手続きのみなので、工事も不要で簡単に乗り換えることができますが、必ず「契約事務手数料」というものが発生します。この契約事務手数料は一般的に3,000円であることが多いです。――つまり、せっかく電気料金が安くなると思って乗り換えても、毎月200円程度しか安くならない場合は1年かかっても回収できないということになります。
こういったことを考えると、消費電力が少ない場合は電力会社は乗り換えずにそのままにしておくというのもありかもしれません。
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