使わなきゃ勿体無い!新規で会社を興すときに使える助成金・補助金
目次
開業を検討しているのであれば、助成金・補助金を利用しない手はありません。上手く利用できれば少額の自己資金しかなくても、大きな事業に着手できます。こちらでは、新規で会社を創業する際に大きな力となってくれる助成金や補助金についてお話しします。
1.助成金とは?~補助金との違い、受けるまでの流れ~
多くの人が助成金と補助金を全く同じ存在として捉えています。しかし、定義上は明確な違いがあるのです。助成金と補助金の違い、そして助成金を受け取るまでの流れについてご紹介しましょう。
助成金と補助金の違い
助成金と補助金の違いを簡単にまとめました。
目的
助成金は雇用・労働環境の改善を目的としているのに対し、補助金は地域経済の活性化を目的としています。開業資金を受け取るという点では同じですが、制度が設けられている目的は違うのです。
受給の条件
助成金は、それぞれに設けられている要件を満たせば、高確率で受給できます。一方、補助金は予算や件数が決まっているのが通常であり、応募者の中から選ばれなければ受け取れません。そのため、一般的には補助金のほうが、受給が難しいと考えられています。
書類の整備
補助金を受け取る場合は、事業にお金を使ったことを証明する書類が必要です。助成金の受給には、そのような条件はありません。
助成金受け取りまでの流れ
助成金申請から受け取りまでは、以下のような流れを辿ります。
- 申請
- 審査・採択決定
- 事業の実施
- 事業の終了
- 各種書類の提出
- 検査
- 助成金の確定
- 助成金の入金
申し込む助成金にはよるものの、最終的な入金が行われるまでには1年程度かかるのが一般的です。
2.2017年の助成金・補助金一覧
一部地方でのみ展開されているものを含めると、国内には相当な数の助成金・補助金が存在します。以下では2017年の助成金・補助金の中から特に人気のものを、全国、地方に分けてご紹介しましょう。
全国
・ふるさと起業・移転促進事業
・新潟市UIJターン創業促進事業補助金
・創業支援事業
・創業・中小企業成長支援事業
・地域経済好循環推進プロジェクト
・企業誘致促進制度
・起業支援事業者活性化事業
・地域雇用開発奨励金
一部地方
・産業融資制度(東京都板橋区)
・創業資金融資あっせん事業(東京都小平市)
・大阪府商店街サポーター創出・活動支援事業(大阪府)
・中小・小規模企業総合相談窓口(愛知県)
・岡山県創業ゼロ金利補助金(岡山県)
・姶良市企業誘致促進条例補助金/姶良市工業開発促進条例(鹿児島県)
3.子育て中の女性に嬉しい助成金
煩雑な手続きや届出が必要となる起業は、子育て中の助成にとって大きなハードルとなってしまいます。子育て中であることを理由に、起業を諦めてしまう女性は少なくないようです。厚生労働省はそうした女性を支援するため、「子育て女性起業支援助成金」という助成金の制度を展開しています。
この制度で受給できるのは、創業後3ヶ月で支払った経費3分の1(上限200万円)です。経費には、事務所の賃貸料金や、内装工事費用、備品の費用から、ベビーシッター・託児所の費用までが含まれます。
子育て女性起業支援助成金には以下のような受給要件が決められています。
・女性であること
・雇用保険の被保険者期間が5年以上ある
・12歳以下の子供と同居している
・有効求人倍率が全国平均よりも低い27都道府県に住んでいる
・自らが出資し、代表者である
・事業の業務に専念している
・法人等の設立、または創業から3ヶ月以上事業を行っている
・創業から1年以内に従業員を雇用し、雇用保険を適用させる
中でもネックになるのは、「有効求人倍率が全国平均より低い都道府県に住んでいる」という条件かもしれません。この都道府県は、固定されています。具体的には以下の都道府県が対象です。
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、埼玉県、千葉県、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、徳島県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
4.個人事業主も助成金の対象!
助成金を「法人だけが受け取れるもの」と考えている方は多いようです。実際には、個人事業主が受給対象となっている助成金もいくつか存在します。多くは従業員の雇用に関するものなので少なくとも一人以上の従業員を雇い入れる必要がありますが、多ければ数百万円の金額を受給できますのでメリットは大きいはずです。個人事業主が対象となっている助成金は以下のようなものです。
・トライアル雇用奨励金
・特定求職者雇用開発助成金
・キャリア形成促進助成金
・地方再生中小企業創業助成金
おわりに
助成金・補助金を受給できれば、新規で会社を起こすハードルは大幅に下がるはずです。申請に際して、特にデメリットは生じません。地域限定のものも含めご自身の事業や状況にあった助成金・補助金を探し、いいものが見つかれば積極的に応募してみるといいでしょう。
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