その契約ちょっと待った!安いプロパンガスの落とし穴
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プロパンガスの料金に不満があったとき、激安価格で提供してくれるプロパンガス会社が現れれば、すぐに飛びついてしまいたくなるものです。しかし、激安という言葉だけにおどらされてしまうと、契約後、イタイ目を見て後悔する場合があります。
もちろん、プロパンガス会社の中には良心的な経営をモットーにして、多くの顧客の信頼を得ている所もあります。ただ、一方では激安という言葉だけを売りにして契約をとったあと、相談も連絡もなく勝手に値上げをしてしまうような悪徳業者も存在しているのです。このようなプロパンガス会社があるからこそ、簡単に契約をしてはいけません。激安という言葉に惑わされず、本当によいプロパンガス会社を選ぶための注意点を知っておきましょう。
プロパンガス契約で注意すべき点とは
激安プロパンガス会社でとくに気をつけたいのが、契約後の値上げです。契約前は「従量単価が他社より圧倒的に安い!なんと240円!」とありえない価格で宣伝していたとします。契約後、ずっと240円ではなく徐々に値上げされて、結局、他社より高い従量単価となっているケースもあるのです。
240円という単価は都市ガスよりも安いレベルであり、通常、ありえないレベルでしょう。そもそもプロパンガス会社はボランティアや慈善事業をしているわけではなく、利益を出す必要があります。従量単価が240円レベルは、よほど経営に余裕がないと赤字続きになる料金です。
プロパンガス業界は、各プロパンガス会社が自由に料金設定できます。そのため値上げすることも可能です。通常のプロパンガス会社なら、値上げをするにしても、きちんと事前に契約者へ連絡を行います。液石法という法律で、値上げをする場合は原則1カ月以内に連絡しなければならないと決められているからです。しかし、実際は液石法を違反をしても罰則などはなく、1ヶ月前の連絡もあくまで努力義務ですので、値上げの報告をしない業者も存在します。
そのような悪徳業者に引っかかると、年々、徐々に従量単価などを引き上げられ、最終的に契約時から2倍、3倍もプロパンガス料金を支払わなければならなくなったというトラブルも実際に起こっているのです。
明らかに安すぎるものは警戒しよう
プロパンガスの原料は石油で、価格は原油価格で変わります。原油価格は安定しておらず、頻繁に変動しているものです。原油価格がなにかしらの事情で値上がりすることもめずらしくありません。
また、日本は外国からプロパンガスを輸入していますが、タンカーで運ぶ必要があります。さらに、運ぶ人の人件費も必要です。日本まで運ぶ人の人件費だけではなく、国内から各家庭へプロパンガスを運ばなければなりません。
そうなると、ドライバーの人件費も必要です。このことを踏まえると、従量単価を250円程度の設定にすれば、プロパンガス会社が黒字経営になるのは困難どころか、下手をすれば赤字が出て倒産する可能性さえ出てくるのです。
そのことを踏まえれば、従量単価250円以下という価格設定をしているプロパンガス会社は、その値段にしても利益を出せるという理由がなければなりません。契約させるための値段として最初に提示しているだけで、後々、値上げをする前提の価格設定である可能性もあるのです。
信頼できる会社を選択しよう
プロパンガス会社全般に言えますが値上げをしない会社はほぼないと考えてください。理由は、季節によってプロパンガス価格の大幅な変動があるからです。これは、輸出国の価格政策が関係しており、毎年、需要が高まる冬になるとプロパンガスの価格を値上げするのが当然のように行われています。
そして、春から夏などの需要が減少する季節に値下げするのです。良心的なプロパンガス会社はその仕組に基づいて、冬は値上げをしたとしても春や夏は値下げするものです。そして、値上げについてもなぜ実施しなければならないか理由をしっかり説明してくれます。
一方の悪徳業者は違うから問題なのです。悪徳業者は、春や夏でも値下げをすることはありません。冬がくるたびに説明どころか連絡も行わず値上げをするのです。そのため、毎年、値上がりしてしまい、説明を求めてもさまざまな理由をつけてごまかします。うんざりして解約し他のプロパン会社に切り替えようとすれば「契約が残っている」「設備を買い取ってもらう」「違約金を支払って」と、お金の支払いを求めてくるので気をつけてください。
まとめ
激安の料金設定をしているプロパンガス会社は確かに魅力的です。しかし、安い値段だけを見て契約をすると、最終的に近所でいちばんプロパンガス料金が高い家やお店になりかねません。プロパンガスを各家庭に運ぶための人件費はもちろん、原料価格も関係してきます。その仕組をきちんと理解しておけば、あとでこっそりと値上げをするつもりの悪徳業者の被害にあわなくて済むでしょう。
激安価格を売りにしているプロパンガス会社があり、信頼できるかどうか確かめたければ、その価格の根拠を納得できるまでしっかり聞いてください。もちろん、値上げも同じように理由や根拠を質問しましょう。
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