美容室の経費ってどれくらい?
目次
美容室の経営者になって、自分好みのお店を作り、たくさんのお客さまに満足してもらう、そんな夢を持って働いている美容師さんも多いのではないでしょうか。
しかし、念願の美容室をオープンしたにも関わらず、客足が伸びず、思った以上に売り上げが上がらず経営が苦しくなる、そんな美容室も少なくありません。
実際に開店した美容室の多くは3年以内に廃業してしまうともいわれています。もちろん駅周辺には数メートルに1つ美容室があるくらい点在して競争店舗が多いことも廃業に追い込まれる原因かもしれません。しかし、廃業に追い込まれてしまう一番の原因は経費の高さにあるのです。
どのくらい美容室を経営するための経費がかかるのでしょうか。その気になる美容室の経費について、今回は、具体的にみていきましょう。
固定費はどれくらい?
毎月一定の金額が必要な経費を固定費といいますが、この固定費についてみていきましょう。
美容室の経営で必要な固定費は以下が挙げられます。
- 家賃
- 水道光熱費
- 雑誌
- 通信費
- 広告費
- 人件費
- 材料費
順番にみていきましょう。
家賃
店舗がなければ営業することができませんので、必要な経費になります。もっとも、家族がもともと経営していた美容室を利用するなどという場合は、家賃は不要になる可能性もあるでしょう。
美容室の家賃は、駅前の立地が良い場所であれば20坪程度の広さで100万円を超えることもあります。東京都内であれば、安くても20坪20万円程度で試算しておきましょう。
水道光熱費
髪を洗ったり、電気をつけたり、電化製品を動かしたりするために、水道光熱費は必要になります。どれくらいお客様が入るかにもとりますが、電気代は3万円くらい、水道代は8,000円くらい、ガス代は1万円程度が相場のようです。
雑誌
美容室には、雑誌が置いているのが一般的です。対象としている客層にマッチした雑誌を置くか、広い世代に対応するために情報誌などを起きます。こちらは毎月購入しても5,000円程度でしょうか。
通信費
顧客から予約を取るには、近年では電話とともに、インターネットから行うのも一般的になっているようです。そのため、電話回線だけでなくインターネット回線を契約する必要があります。もっとも、インターネット回線を利用した電話を用いることも可能になっていますので、電話ができる光回線を契約して経費を抑えることもできるでしょう。
通信費は光電話と合わせて契約した場合は6,000円程度です。
広告費
美容室は人気商売の面があるため、いかに広告をしてお店や美容師を知ってもらい、来店しようと思ってもらうかが勝負になります。そのため、広告を打つことは重要な手段です。美容室のサイトに登録してもらう、クーポンマガジンに掲載してもらう、チラシを作成してポスティングするなど複数の方法があります。
WEB周りの知識があればこの辺りの広告費を削減することができますが、どこの美容室もだいたい月に5万円~10万円程度は使っているようです。
人件費
来客が増えて自分ひとりでは難しくなった場合に、人を雇います。アシスタントを雇う、他の美容師を雇う、必要に応じて雇うための経費です。
1ヶ月で1人あたり25万円程度、プラス保険料なども考慮しなければならないので、人数×30万円程度は見ておきましょう。
材料費
シャンプーやコンディショナー、スタイリング剤から、パーマ液などになります。必要に応じて経費が発生する費用です。
どこの業者から仕入れるか、どのような商品を仕入れるかによっても変わってきますので、このあたりは皆さんで調べてみてください。
その他の経費
その他に必要な経費としては、以下が挙げられます。
- 保険
- 交通費
- 税金
- 道具代
- 税理士
- 雑費
- 備品
- 賞与
保険
店舗で火災が発生した場合や客とトラブルになった場合に備えるための各種保険に加入し、毎月かかる掛け金になります。
交通費
美容師は日々技術を磨かなければならないため、セミナーや勉強会などに参加する必要があり、そのための交通費です。セミナーは交通の便が良い都市部で開催されることが多いため、地方で開業を考えるならこのあたりも経費として考慮しておきましょう。
税金
売り上げなどに応じた各種税金を納める必要があります。最初のうちは法人成りしないほうが良いため、個人事業主として運用すると良いでしょう。その場合は青色申告を忘れずに。
道具代
はさみやドライヤーなどの道具にかかる費用です。こだわりは人それぞれですが、月2万円程度でしょうか。
税理士
売り上げに関して税金を納める必要がありますが、そのときに経費は差し引くことができます。節税や税金の手続きの相談にのってもらうための費用です。
確定申告のみであれば1年に1回7万円程度、顧問契約を結ぶ場合は月2万円~で試算しておきましょう。
雑費
文房具代や飲み物、その他消耗品に発生する費用です。見逃しがちですが、色々なものを揃えようとすると意外と負担になるのが雑費なので、気持ち多めに見積もっておきましょう。
賞与
従業員を雇った場合に発生する各種手当てになります。賞与がない美容室も多いですが、従業員のモチベーション向上のためにも用意しておきたいですね。一般的な中小企業の場合は基本給の1ヶ月分というのが平均です。
美容室の経営は経費削減が肝
美容室の経営は、かなり厳しいといわれているのは、来客数は変動するのに、一定の経費がかかるためです。
また、どんなに人気が出たとしても、1人の顧客に対して一定の時間をかける必要があるため、一日で出せる売上は天井があります。そのため、いかに経費を削減して利益を多くするかがポイントとなるのです。
このようなことから、経営を安定させるためには、経費を見直すなど、さまざまな工夫が必要になります。
経費を削減する方法
美容室の経営は、いかに経費を減らすかがポイントになっていることが分かったのではないでしょうか。しかし、ある程度の経費は必ず必要になりますし、削減しすぎても顧客に提供するサービスが低下してしまう危険があります。
経費を削減するためには、たとえば、税理士との契約を見直すのもひとつの方法です。税理士はたくさんおり、さまざまな料金体系が採用されて、安くすることもできます。また、広告手段は複数あるため、広告費を見直すことも手段でしょう。
電気やガス代も、自由化に伴い安い料金プランを採用している会社と契約するなど見直す方法もあります。経費削減でお悩みの場合はご相談を受け付けておりますので、是非お問い合わせください。
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