お好み焼き屋を開業するために必要な資格や資金は?

お好み焼き屋を開業するために必要な資格や資金は?

目次

  1. お好み焼き店の開業に資格は必要?
  2. お好み焼き屋の開業に必要な資金はどれくらい?
  3. 資金不足に陥らないために
    1. 居抜き物件を探してみよう
    2. HPを自分で制作してみよう
    3. 独創性を大事にする
  4. まとめ

関西ではど定番のお好み焼き。最近は外国人観光客も増え、こういったエスニックな料理は今後も需要が増えていくことが想定されます。

今回は、お好み焼き店を開業する場合に必要な資金はどれくらいになるのか?あるいは資格は必要になるのかということについて解説していきたいと思います。

お好み焼き店の開業に資格は必要?

お好み焼き店を開業するために特別な資格は必要ありませんが、お好み焼き店に限らず、飲食店の開業には以下の資格が必要になります。

  1. 飲食店営業許可
  2. 食品衛生責任者

飲食店営業許可とは、保健所が出す「この設備なら飲食店の経営をしてOKですよ」という店舗単位で出る資格のことです。居抜きで物件を借りる場合は特に気にする必要はありませんが、新しく内装を変える場合は注意する必要があります。

食品衛生責任者という資格は調理師免許を持っている方は必要ありませんが、持っていない場合に取る必要のある資格です。1日講習に参加するだけで資格を取ることができますが、毎日講習が開催されているわけではないのでスケジュールは事前に確認した上で予定を立てるようにしましょう。

お好み焼き屋の開業に必要な資金はどれくらい?

さて、お好み焼き屋を開業するためには、居抜き物件がある場合とそうでない場合とで大きく異なりますが、ここでは参考までに東京都23区内に30坪程度の物件で内装工事も入れて開業する場合で考えてみましょう。

――さて、結論から申し上げると、開業資金は最低でも2000万円くらい必要になります。その内訳は以下の通り。

項目 費用 備考
家賃×6ヶ月分 2,685,420円 新宿区のオフィスビル相場14,919円 / 坪
礼金・仲介手数料 895,140円 それぞれ家賃の1ヶ月分
敷金・保証金 2,685,420円 家賃6ヶ月分で想定(東京都の商用物件の保証金相場は6~10ヶ月分)
内装工事 9,000,000円 内装工事の相場300,000円 / 坪
備品 300,000円 食器・調理器具等
広告宣伝費 200,000円 ぽーたるサイト掲載費・チラシ等
合計 15,765,980円

さらにここから人件費や材料費がかかってきます。皆さんが店舗に出るか出ないか、何人雇用するか、どこから材料費を仕入れるかは別途試算が必要ですが、運転資金として6ヶ月分は用意しておく必要があります。

多くの飲食店は1年以内の廃業を余儀なくされていますが、この多くは資金不足にによるものだと言われています。例えば1ヶ月目から利益を出すことを前提に計画したりする場合、必ず資金不足にお陥ります。
これによって生活ができなくなってしまい、閉業を余儀なくされる…そんな人達が非常に多いのです。

よく事業を起こして6ヶ月は無給で働く覚悟が必要だと言われていますが、まさにそのとおりでいきなりうまく行く人なんてほんの一握りなのです。

そのため、営業日はフルで経営者たる読者諸君が自らお店に立つ覚悟でいたとしても2,000万円は最低でも用意しておく必要があるのです。

資金不足に陥らないために

――さて、ここまで読んでいただいて、「2,000万円もどうやって用意するんだ!」などと思われる方もいらっしゃるかもしれない。

そんな場合に開業資金を抑える方法についてご紹介していきたいと思います。

居抜き物件を探してみよう

さて、上記を見てみると、内装に900万円もかかってしまっていますね。この費用は居抜き物件を契約することで一部節約できる可能性があります。
居抜き物件とは、鉄板や厨房の設備がそのままにされた物件のことですが、何もない状態の物件(スケルトン)に比べて内装工事を一部節約できる可能性があります。

――というのも、設備が古ければその場所は変える必要がありますが、一部を改築するだけで利用できる物件があるかもしれません。

その場合、内装工事が100万円程度で済む可能性もありますし、もしかすると自分で資材を購入するだけで済む可能性もあります。

お好み焼き屋の場合鉄板が埋込み型になっている可能性もありますから居抜きになっている物件も多いです。

ただし、居抜きの場合は次のようなことに注意をしておく必要があります。

  • 長期間使用できる状態かどうか
  • ターゲットとするお客様は喜んで使ってくれる内装かどうか
  • 立地に問題はないか
  • 周辺の環境はどのようなものか

まず当たり前ですが、店が使える環境であること、そして皆さんがターゲットとして想定するような客層と内装がマッチするかどうかをチェックしましょう。

例えば女性客をターゲットにしているのに店が古臭かったりすると、お客様に喜んでもらうことはできないでしょう。女性客は特に清潔感というものを大事にしますから、例えばトイレが使いにくかったりするだけで不快感を与えてしまう要因になります。厨房回りだけでなくトイレなどについてもよくチェックしておきましょう。

次に立地や周辺環境についても要チェックです。居抜き物件ということは、前にその物件を借りていた人がなんらかの理由で店を手放したということになります。――儲かっていれば普通は手放しませんよね?ですので、「何が原因で店を手放したのか」ということを考える必要があります。

「体力が持たなくて、店をたたむ」などの理由であれば良いですが、「最近できた新しい競合店にお客をとられた」とか「人通りが少なく商売ができる環境ではなかった」などという理由であれば、皆さんも同じ轍を踏むことになるかもしれません。

不動産会社は物件を売りたいのですから、聞こえの良いことばかり言ってくる可能性もあります。皆さん自身が足繁く通って、人通りはどうか、回りにどんなお店があるのかということをチェックしましょう。

居抜き物件だからといって飛びつくと痛い目を見ることになりますからね。

HPを自分で制作してみよう

最近はスマートフォンの普及によって、消費者の購買行動モデルというものが変わったと言われています。

今までは、ローランド・ホールというアメリカの実業家が提唱したAIDMAというモデルが一般的でした。これは消費者が何かを購入する前に取る行動の頭文字からアイドマと呼ばれています。

  • Attention(注意)
  • Interest(興味)
  • Desire(渇望)
  • Memory(記憶)
  • Action(購買)

お好み焼きで例えると、以下のようなことが言えます。

テレビでお好み焼きを見て(注意)おいしそうだと思って(興味)お好み焼きが食べたいと思う(渇望)。翌日の晩ごはん、お好み焼きを食べたいと思ったことを思い出し(記憶)お好み焼き屋に行く(購買)

ごく自然な行動です。人は何かを見て欲望を刺激され、興味を持ち、欲しいと思い、そしてそれを記憶して購買という行動に移すわけです。この消費モデルでは「広告」というものは非常に効果的でした。昔はテレビCMを打つだけで飛ぶように物が売れたと言います。

ところが時代は変わり、最近は広告代理店の電通が提唱するAISASというモデルが一般的になりました。

  • Attention(注意)
  • Interest(興味)
  • Search(検索)
  • Action(購買)
  • Share(共有)
テレビでお好み焼きを見て(注意)おいしそうだと思って(興味)、インターネットでお好み焼き屋さんを検索してみる(検索)。インターネットで見たお店の中から気になる店に行って(購買)おいしかったからSNSや口コミで友達におすすめする(共有)

こういったモデルになったわけです。確かになるほど私達は日頃からそんな行動を取っているような気がしますね。

最近はDUAL AISASとかSIPSとかわけのわからないものが多くなってきましたが、要するに人は何か買う前にインターネットで検索をするようになったのです。

前振りが長くなってしまいましたが、このようなご時世ですから、お店のHPやぽーたるサイトでの掲載というのは集客をする上で非常に効果的です。

こういったHPは難しそうに思えますが、簡易的なものであれば自分で簡単に制作するツールがあります。制作会社に依頼すると数10万円はとられてしまいますし、ぽーたるサイトに掲載すると高額な広告料を請求されてしまいます。

WEBに関する知識を身につけて、自らの手で集客をしてみることで、広告宣伝費というものを大幅に削ることができます。ぽーたるサイトの掲載料も毎月掲載しているとバカにならない料金になってきますからね。

独創性を大事にする

最後に、出店する立地のグレードを下げるということも検討しましょう。上記では新宿・歌舞伎町エリアで試算しましたが、同じ新宿区でも早稲田や高田馬場、隣の中野区や23区外まで行とかなり安い物件が出てきます。

好立地に出店をするメリットは「お客様に来てもらいやすいから、独創性がなくてもある程度集客しやすい」ことです。しかし、独創的でお客様が「少し足を伸ばしてでも行きたい」と思う価値があれば、23区外でも十分集客できるはずです。

また、立地が良いところに出店する場合でも普通のオールドファッションなお好み焼きには3,000円程度しか払いたくないけど、「白いお好み焼き」なるインスタバエ必死のお好み焼きなら「5,000円払ってでも食べてみたい!」と思ってもらうことができるかもしれません。

「お客様は何をすれば喜んでくれるのか…」独創的な思考を凝らして実現してみてください。そうすることで計画の幅が広がるはずです。

まとめ

お好み焼き屋の出店のためには2,000万円程度は用意する必要がありますが、これはあくまで目安と考えてください。どれくらいの開業資金をかければ、どれくらいの客入りが見込めてどれくらい売上があがるのか…。

開業資金は皆さんのアイデア次第で変動します。――ただ、計画性を持たずに開業することだけは避けるようにしてください。飲食店は1年以内に40%が、10年以内に90%が閉店すると言われています。

長くお店を続けるためには、計画性を持つことが大事です。

「何を計画すれば良いか分からない」そんな時はプロに頼ってみるのもありかもしれません!

新規事業・独立を検討中の方はお気軽にご相談ください。
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