飲食店を開業したい!そのための心構えと資金は足りていますか?

飲食店を開業したい!そのための心構えと資金は足りていますか?

目次

  1. 1.飲食店を開業するまでの流れ
    1. 開業半年前:コンセプト決め・物件探し
    2. 開業5ヶ月前:事業計画作成
    3. 開業4ヶ月前:資金準備
    4. 開業2ヶ月前:店舗改装・メニュー作成
    5. 開業1ヶ月前:各種手続き・求人ならびに教育
    6. 開業2周間前:オープン告知・マニュアルなどの作成
  2. 2.居抜き物件が狙い所?飲食店開業にかかる費用
    1. 開業にかかる費用の目安
    2. コスト削減に居抜き物件がオススメ
  3. 3.助成金や融資を上手に受けて資金を調達!
    1. 助成金
    2. 融資
  4. 4.開業資金ゼロで飲食店を始めることもできる!?
  5. 5.開店だけじゃダメ!運転資金も考えましょう
  6. おわりに

開業のジャンルとして高い人気を誇る飲食店。その人気とは裏腹に、必要な心構えや、準備事項は少なくありません。こちらでは、飲食店開業までのプロセスや費用、その他役立つ知識をまとめています。飲食店の開業を検討されている方は、参考にしてください。

1.飲食店を開業するまでの流れ

飲食店開業までの簡単な流れを、時系列に沿ってお話ししましょう。

開業半年前:コンセプト決め・物件探し

開業に先立って必要なのは、飲食店のコンセプトです。客層や価格帯などを、可能な限り具体的にイメージしておきましょう。コンセプトがまとまったら、イメージに合うような物件を探し始めてください。

開業5ヶ月前:事業計画作成

具体化されたコンセプトと収支計画を、事業計画書にまとめてください。その後融資を受ける際に必要となります。

開業4ヶ月前:資金準備

自己資金が十分に蓄えられている場合をのぞき、何らかの方法で資金を調達しなければなりません。金融機関からの融資や、親族からの支援を受ける方法が一般的です。

開業2ヶ月前:店舗改装・メニュー作成

決まった店舗物件に、必要な設備を導入する工事や改装を行います。また、具体的なメニューを考え出すのもこの頃です。

開業1ヶ月前:各種手続き・求人ならびに教育

飲食店の開業に際しては、保健所、消防などに届け出を出す必要があります。求人を始めるのもこのタイミングです。すぐに人材が見つかれば、教育を開始しても問題ありません。

開業2周間前:オープン告知・マニュアルなどの作成

Webやチラシでのオープン告知を始めるのは、開業から2周間前程度が妥当です。また、この頃からマニュアルなどの作成をあわせて行っていきます。

2.居抜き物件が狙い所?飲食店開業にかかる費用

他の起業と同様、飲食店の開業にも費用面の問題がのしかかります。飲食店の開業にかかる費用の目安や、コスト削減の常套手段「居抜き物件」についてまとめました。

開業にかかる費用の目安

飲食店開業の初期費用としてまず、物件の費用が発生します。とりわけ保証金は大きな費用です。賃料の10ヶ月分程度が、保証金の相場となります。

また、多くの物件は改装を施す必要がありますので、当然その工賃も発生します。店の規模や、イメージによって工賃は違いますが、大規模な工事となると1,000万円を超えることも少なくありません。

上述した費用に食器、調理器具といった雑費をあわせると、個人経営の飲食店でも700~1,200万円程度の初期費用がかかるようです。もちろん、この金額は目安ですので、場合によってはさらに多額の費用が発生します。

コスト削減に居抜き物件がオススメ

上述したように飲食店開業費用の大部分を占める改装費用ですが、「居抜き物件」を使うことでコストを削減できます。「居抜き物件」とは、前の借主が使用していた設備が残っている物件です。設備をそのまま使うためには借主に譲渡代金を支払う必要がありますが、設備の状態や交渉によっては、新たに設備を整えるよりも大幅に初期費用を軽減できるはずです。

3.助成金や融資を上手に受けて資金を調達!

飲食店を開業するためには、多くの資金が必要となります。潤沢な自己資金を用意している場合をのぞき、何らかの資金援助が必要になる場合がほとんどです。資金調達の方法としてポピュラーなのが、助成金、そして融資制度の利用です。

助成金

飲食店が助成金を受け取るためには、一定条件に当てはまる人材を従業員として雇用する必要があります。代表的な助成金は以下のようなものです。

・トライアル雇用奨励金

・特定求職者雇用開発助成金

・キャリアアップ助成金

融資

日本政策金融公庫の融資は、飲食店を開業する方に多く利用されています。おオススメは以下の融資制度です。

・新創業融資制度

・中小企業経営強力化資金

4.開業資金ゼロで飲食店を始めることもできる!?

「開業資金ゼロで飲食店を始めよう!」と思い立つ人も多いようです。無謀な試みではありますが、前例がないわけではありません。

資金ゼロの状態で多額の融資を受けて、開業を成功させた例はあります。毎月、返済額以上の黒字が続けば、実質「0円での開業」ということになるでしょう。しかし、売上が安定しなければ返済が滞り、状況は悲惨になってしまいます。

フランチャイズとして0円で開業する方法もあります。設備提供や、研修など支援が充実しており、純粋に「飲食店を開業したい!」と考えている方にとっては魅力的な制度と言えるでしょう。しかし、親会社のルールやコンセプトに従わなければならないため、自由度は低くなります。

つまり、資金ゼロでの飲食店開業は不可能ではないが、リスクが伴うということです。可能な限り豊富な資金をもとに開業を進めた方が賢明なのは、言うまでもありません。

5.開店だけじゃダメ!運転資金も考えましょう

飲食店の開業にあたって用意しなければならない資金は、開業資金だけではありません。当面の間の運転資金も必要です。

飲食店が純粋な黒字を出すまでには、順調に運営しても開業から1年程度はかかると言われています。その間も、融資の返済、スタッフの人件費、家賃、仕入れといったランニングコストの支払いは止まりません。少なくとも半年程度の運転資金は算出しておき、あらかじめ用意しておいたほうがいいでしょう。

おわりに

以上が、飲食店の開業に最低限必要なステップと、資金です。飲食店の開業が決して簡単ではないことが、おわかりいただけたのではないでしょうか。一方で、最も大事なのは、「自分の飲食店を持ちたい!」という熱意です。準備を怠らず、余裕を持って資金を用意しておき、飲食店経営を成功させましょう。

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