20坪の飲食店でLEDに変えた場合の節電効果を計算してみた

20坪の飲食店でLEDに変えた場合の節電効果を計算してみた

目次

  1. 飲食店の電気代の比率
  2. LEDに変えるとどれくらい電気代を削減できるのか
  3. LEDは寿命も長い
  4. 合計でどれくらいLEDのほうが得になるの?
  5. 長期的な経営を目指す場合はLEDに切り替えを
  6. LEDに切り替えるなら補助金が活用できる

照明を白熱電灯からLEDに切り替えると電気代が安くなるというのは周知の事実ですが、具体的にはどれくらい安くなるのでしょうか。今回は、20坪の飲食店で照明をLEDに切り替えた場合、どれくらいの節電効果があるのかを検証していきたいと思います。

飲食店の電気代の比率

そもそもですが、照明は全体の電気代の中でどれくらいの比率を占めているのでしょうか。

経済産業省が調査した結果によると、ある居酒屋の電力使用比率は、以下のようになっていたと言います。
飲食店の電気代比率

なんと照明が電気代の30%も占めているのです。この調査は年間での電力消費量調査であるため、冬や夏は単月で見れば空調の電気代が高くなりますが、年間で見ると照明がかなりの比率を占めていることがわかります。この電気代を大幅に削減できるのであれば大幅な経費削減になりそうです。

LEDに変えるとどれくらい電気代を削減できるのか

さて、それでは電気代を比較していきましょう。

飲食店で使用されているよくある電球はだいたい8Wくらいの消費電力です。大きさや製品にもよりますが、5W〜10W程度の消費電力であることが多いので、今回は8Wとして試算していきます。

一方で白熱電球の消費電力は50W程度です。この時点でおわかりかもしれませんが、LEDに変更することで60%ほどの消費電力に抑えることができます。

例えば仮に20坪の飲食店で20個の電球を使用したとしましょう。東京電力で電力契約している店舗で1日10時間営業した場合、1日の電気代は以下のようになります。

白熱電球
0.05kWh×27円×20個=27円
LED
0.008kWh×27円×20個= 4.32円

1日単位で見ればたったの23円差ですが、1ヶ月の電気代だとどうでしょうか。

白熱電球
27円×30日=810円
LED
4.32円×30日=129.6円

試算の結果、LEDのほうがだいぶ電気代が安いことがわかりますね。もちろん店舗が広くて電球の数が多かったり、稼働時間が長くなったりするとそれだけ差も大きくなります。

例えば電球を100個使用している飲食店であれば、

白熱電球
100個×0.05kWh×27円×30日=4,050円
LED
0.008kWh×27円×100個×30日= 648円

——となりますので、毎月3,400円も電気代が変わってくるのです。

単月で見ると3,400円ですが、1年で40,800円も電気代が変わることになります。結構馬鹿にならない金額ですよね?

LEDは寿命も長い

LED電球は白熱電球に比べて寿命も長いです。LEDの寿命は40000時間だと言われていますが、白熱電球は2000時間程度。このため電球の交換のペースも全く異なります。

単純計算でLEDを1回交換するまでに白熱電球は80回も交換しなければなりません。1個1,000円だとしても80回という回数が重なれば1個あたり80,000円。店舗全体で考えれば1,600,000円にもなります。

1日10時間営業すると考えても10年間寿命が継続するLEDと半年程度で交換しなければならない白熱電球では電気代以外のコストにも大きな差があることがおわかりいただけたかと思います。

合計でどれくらいLEDのほうが得になるの?

LED電球は初期費用として工事が必要になりますが、使えば使うほどLEDのほうが得になっていきます。

例えば10年間という期間で見た場合、電球1個あたりのコストは白熱電球なら

  • 電気代:27円×365日×10年=98,550円
  • 切り替えのコスト:1,000円×80回=80,000円

となりますので、合計178,550円となります。

一方のLEDは

電気代:4.32円×365日×10年=15,768円

仮に工事費を1個あたり3万円と仮定しても45,768円です。

その差は実に130,782円です。電球1個あたり13万円の差が出ることになるため、20坪の飲食店で照明が20個ある場合は10年間で2,615,640円の差が出てきます。

長期的な経営を目指す場合はLEDに切り替えを

LEDに切り替えるデメリットが一つあるとすれば、どうしても切り替えのために工事が必要になってしまうため、初期費用が必要になるということです。ですので、例えば切り替え後1年で閉店してしまった場合はどうしてもマイナスになってしまいます。

——しかし、長期経営を目指すなら絶対に照明はLEDに切り替えたほうが良いと言えるでしょう。これは先程の試算の結果を見ても明らかです。なにせ200万円という金額が浮くのですから。

LEDに切り替えるなら補助金が活用できる

白熱電球からLEDに切り替えるなら自治体や経済産業省から補助金が降りる可能性があります。例えば東京都内で飲食店を営業している場合、「東京都区市町村と連携した地域環境力活性化事業」というものがあります。この補助金はLEDを活用して節電を行おうとする事業者に対してLED導入に必要になる経費の1/2を東京都が補助してくれるというもので、審査は必要になりますが実質必要になる経費の1/2でLED工事を行うことが可能です。

この他にも商店街の店舗が活用できる補助金や卸売市場が活用できる補助金があり、最大4/5の経費を補助してもらうことが可能です。——つまり、補助金が降りれば実質1/5を負担することでLEDを導入できるのです。

電気代を節約することで売上が増加しなくても利益を増加させることが可能です。こういった補助金を活用して賢く節電計画を立ててみてはいかがでしょうか?

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