開業前に知っておきたい動力と電力の違い

開業前に知っておきたい動力と電力の違い

目次

  1. 電力と動力の違い
    1. 電力とは
    2. 動力とは
  2. できるだけ動力を使おう
  3. 動力にするとどれくらい安くなるのか
  4. 低圧電力という選択肢もある!
  5. まとめ

「毎月の電気代がバカにならない!」と、嘆く店舗経営者は少なくありません。電気代は毎月必ずかかる経費なだけに、しっかりと節約したいところです。ところが「節電しているのに、なかなか電気代が安くならない……」という声があるのも事実。いったいなぜ、このようなことが起きてしまうのでしょうか?

もしかしたらそれは、そもそも契約の種類を間違えてしまったのかもしれません。電気の契約についてあまり考えずに開業準備を進めていると、後から痛い目を見ることもあります。まずは、電気には「電力」と「動力」という2タイプがあるというところから、きちんと研究してみませんか?

電力と動力の違い

じつは電気の種類には「電力」と「動力」というものがあります。それぞれどのような特徴があるのでしょうか。

電力とは

一般家庭の2つ穴コンセントに届けられる電気のことです。「単相」と呼ばれることもあります。基本的には100Vですが、エアコン専用などで200Vのものもあり、コンセントが3つ穴になっているのが特徴です。

動力とは

工場、オフィス、店舗などで使用される電気です。「三相」と呼ばれることもあります。基本的に200Vで、コンセントが4つ穴になっているのが特徴です。大きな電気の使用を前提としているため、電力よりも単価が安くなっています。ただし、業務用エアコン、業務用冷蔵庫など、動力対応の業務用機器しか使用できません。

できるだけ動力を使おう

小規模店舗ならば電力契約でも問題ないかもしれません。しかし、電気使用量が多ければ多いほど、単価が安い動力契約にした方が、電気料金は断然安くなります。節電効果を実感できないならば、そもそも動力契約にしなければいけないところを動力契約にしている可能性を疑いましょう。

動力は基本料金が高めなので、契約をためらう店舗経営者もいます。確かに、あまり電気を使わない店舗ならば動力にする意味はないかもしれません。しかし、ある程度の規模があり、一日8時間以上稼働している飲食店やオフィスなどは、動力の方が電気代を安くできると考えてほぼ間違いないでしょう。

もちろん、途中から電力を動力に切り替えることもできます。しかし、その際には電気製品を動力用に買い換えなければいけません。できるだけコストをかけたくないならば、最初から動力契約にしてしまうのが賢い選択といえるのです。

動力にするとどれくらい安くなるのか

東京電力エリアの1kWhあたりの電気料金は、電力ならば19~30円、動力ならば15円(夏季は17円)となります。ここでひとつ注意しなければいけないのは、電力は使用量が多いほど単価が高くなるという点です。

たとえば、300kWh以上使用するならば、電力の単価は最大値の30円となってしまいます。仮に毎月の使用量が約500kWhならば、動力の方が月々5,000円は安くなる計算です。一年間ではおよそ60,000円も節約できるというのは、けっしてバカにできないのではないでしょうか。

低圧電力という選択肢もある!

実際、店舗の電気使用状況は「工場ほど多くはないが、一般家庭レベルは超えている」といったケースが多いかもしれません。そのような場合は動力の中でも低圧電力プランを選択すると良いでしょう。

毎月の電気使用量が50kW未満の事業者を対象とし、幾分、基本料金が安くなっています。それでいて、電力よりも単価が安いのは変わりませんし、もちろん、業務用エアコン、業務用冷蔵庫などの使用も可能です。

まとめ

電気には「電力」と「動力」がありますが、基本的に店舗やオフィスには動力がおすすめです。これから新しくお店や事務所をオープンしようとしているならば、動力契約を検討してみてはいかがでしょうか。

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