飲食店の適切な空調の温度設定はどれくらい?

飲食店の適切な空調の温度設定はどれくらい?

目次

  1. 接客業で最適な温度とは?
  2. 温度設定と実際の温度は異なる
    1. 中華料理店など
    2. バーや居酒屋
    3. カフェ・喫茶店
  3. 温度と気分の関係は?
  4. 常にお客様のことを意識しよう

一般的に人が快適だと感じる気温は22℃前後だと言われていますが、さすがに22℃にエアコンの温度を設定していれば、特に夏場はお客様から寒いと言われてしまいます。

では、飲食店のエアコンの温度はどれくらいが最適なのでしょうか。

接客業で最適な温度とは?

一般的に家庭のエアコンは夏場なら28℃、冬場なら20℃前後に設定すると良いと言われています。しかしこれは接客業などの店舗では最適解ではないと言われています。なぜならお客様は、夏には暑いところから、冬には寒いところからお店に来てくれますし、3時間も4時間も長居することはそれほどありません。

このため、夏場は26℃、冬場は23℃程度の温度が最適だと言われているのです。

温度設定と実際の温度は異なる

しかし、ここで注意しておきたいのは、エアコンで設定した温度と実際の店舗内の温度は異なるということです。特に火を扱う飲食店の場合、その火によって部屋の温度が高くなってしまいます。このため、飲食店の種類ごとに最適な温度は異なるといえるでしょう。

中華料理店など

中華料理店のように強い火を扱う場合はそれだけ室内の温度も上がりやすくなります。また、実際に火のそばにいる従業員はさらに体感温度は上がっているはずです。

このため、夏場は24℃〜25℃程度に設定しておいてあげるほうが良いでしょう。しかし、下げすぎると逆にお客様に嫌がられてしまいますから、できれば厨房用のエアコンを設置できるのであれば設置するようにしましょう。

そうすることで厨房からお客様の席に流れる空気も下がりますから、わざわざ温度を下げる必要もなくなるのです。

バーや居酒屋

バーや居酒屋の場合、少し温度は高めに設定していても良いかもしれません。なぜなら、売上の大半を占めるドリンクの注文数が上がる可能性が高くなるからです。しかし、あまりに設定温度を上げすぎてお客様に不快な思いをさせてしまっては元も子もありませんから、くれぐれも上げすぎには注意が必要です。

カフェ・喫茶店

カフェや喫茶店の場合、お客様が長居する傾向にあります。このため、できるだけお客様が長時間いても不快にならない温度、つまり家庭と同じくらいの温度が最適だと言えます。カフェや喫茶店の営業はいかにリピートしてもらえるかが経営の鍵を握っていますから、「快適だった。また来たい」と思ってもらえるような温度設定を心がけましょう。

温度と気分の関係は?

博覧強記な皆さんは、「温度が高くなれば人の気分は高揚する」という話を聞いたことがあるかもしれません。確かにフランスの哲学者・モンテスキューは『法の精神』にて、人の性格と気温には密接な関係があるという考えを発表しています。

しかし、この考え方は単に「暖かい温度であれば人は活発になる」という仮設に基づいたものではなく、より複雑な部分に関わっています。結論から申し上げると、暖かいからといって、購買意欲が上がったりすることはないと考えられます。

モンテスキューは、以下のように考えていました。

人は快適な気候の場所にいれば、積極的に外に出るようになり、社交的になるが、例えば寒い環境にいれば出不精になり、社会的な交わりが少なくなる。この社会的な交流の多さが人の性格を形成する。

つまり、気温は長い期間の中で人の性格を形成するものであるものの、例えばある飲食店に入った時のような短い期間では急に社交的になったりすることはないということです。

このため、エアコンで室内の温度を上げたからといって、気分が高揚して購買意欲が上がったりすることはないといえます。そんなことよりもお客様に快適な環境を提供して、リピートしてもらうほうがよほどお店の利益につながるのです。

常にお客様のことを意識しよう

さて、上記では飲食店の最適な温度設定について解説してみましたが、全て「お客様のため」であることを第一に考えましょう。例えば辛い料理を提供しているようなお店では少し設定温度を下げてあげたほうが親切かもしれませんし、アイスクリームを提供しているお店では、少し温度は高めにしてあげたほうが良いかもしれません。

また、高齢のお客様が多い場合は体内の温度調節機能が弱っている可能性がありますし、代謝機能が活発な若者が多いお店では少し涼しいくらいの室温が好まれるでしょう。

このように、お客様の属性や業態によって「どれくらいの温度が最適なのか」ということは皆さんで考えてみてください。本項で解説したことはあくまで「基準」の話ですので、その点だけご理解いただければと思います。

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