工場の電気代を削減するデマンド対策とは?
目次
デマンド対策とは?
電気代のデマンドとは『30分間の平均電力(kw)』のことです。電力会社との取引ではデマンド値(最大需要電力)が基準となり契約電力が決められています。デマンド値のポイントは、時限と呼ばれる30分という時間で区切った中での平均電力という考え方です。そして、計量期間である1ヵ月間で最大となったデマンド値は、その月における最大需要電力となりこれが電気料金の計算に用いられます。電気料金は『基本料金』+『電力量料金』+『消費税』で算出されるのが一般的です。デマンド値はこの中の基本料金を算出する時に組み入れられています。基本料金は『単価』×契約電力(最大デマンド)×力率割引(割増)です。そのため、電気料金が高くなるのを防ぐにはデマンド値に注意しなければなりません。工場などでは、照明や電気設備を多く使います。このことからデマンド対策が必要になるのです。
どうしてデマンド対策が必要?
毎月の電気料金を考えた時、高額請求にしないためには基本料金を抑える必要があります。基本料金を抑えるには、計算式に組み入れられているデマンド値の数値を抑えることを考えなければなりません。デマンド値と電気料金の考え方ですが、まず、高圧で受電される契約電力500KW未満の需要家では、契約電力の数値が最大デマンド値で上下します。そして、その月と過去11カ月、つまり過去1年間の最大デマンド値が、基本料金の算出で使われることになるのです。1回でも大きなデマンド値が出たとしても、その月と過去1年の最大デマンド値より出た数値が大きければそのデマンド値が以降の基準となります。以降1年間の契約電力がアップするため、必然的に基本料金も増えるのです。このため、電気料金を抑えることを考えるならデマンド対策を検討したほうがよいのです。
デマンド値を下げれば料金が下がる
デマンド値が上がったことで電気料金がアップしたとしても、下げることはできます。ただし、1年は時間をかける必要があるため注意してください。ある月に出たデマンド値が、その月と過去11カ月間(1年間)より大きかったため必然的に契約電力が上がったわけです。逆に、1年間、最大デマンド値を現状より上がらないようにして下げれば結果的に基準値も低くなるのです。大幅に下げるには電気料金がアップするきっかけとなったピーク時のデマンド値からどれだけ下げられるかでしょう。電気料金算出における基準となったデマンド値から1年間低く抑えれば結果的に電気料金も下がるのです。
ピークの電力をカットするデマンドコントローラーとは
最大デマンド値が電気料金を抑えるポイントと理解しても、日々の業務の中、どれだけのデマンド値になっているか体感で正確に把握できるものではありません。忙しい業務の中で、デマンド値のことばかり考えているのも精神的な苦痛につながります。業務についても支障をきたす可能性は十分にあるでしょう。そんな時はデマンドコントローラーを活用してください。デマンドコントローラーとは、最大デマンド値をあらかじめ設定し目標とした電力が超過しそうになったら警報などを鳴らしたり、負荷の遮断信号を出したりする装置です。中にはパソコンで電力量などのデータを目で見て管理できるものもあります。デマンドコントローラーを活用すれば、電気量を抑え、デマンド値が一定数より高くなることを防ぐのも不可能ではありません。
正しい知識を身につけて電気代削減を”
家庭での使用はもちろん業務で電気を多量に利用する場合、電気代対策は難しいものです。そもそも最大デマンド値による電気料金が決定される仕組みなどを知らなければ、効率的に節約するのも難しいでしょう。電気料金はどのように決められているのか、デマンド値とはどういったものなのかを理解するだけでも電気料金を節約することにつながります。デマンドコントロールなどを利用すれば、デマンド値の管理も簡単になるはずです。正しい知識を身につけて、電気代の削減を目指してください。
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