電気フライヤーとガスフライヤー、それぞれの違いと特徴は?飲食店で使うならどっちがいい?
目次
揚げ物を提供する飲食店に必須のフライヤー。そんなフライヤーには、電気とガスの2種類があります。それぞれどんな違いと特徴があるのでしょうか。
- 光熱費
- 安全
- 仕上がりと初期費用
3つから、それぞれを掘り下げます。
光熱費はどちらが安い?
まず、電気とガス、それぞれの光熱費を見ていきます。電気代の計算式は、「消費電力(W)÷1000×使った時間×1kWh当たりの電気代」。これを用いて、電気フライヤーとガスフライヤー、それぞれを1時間動かした場合の電気代を試算します。
まず、電気フライヤーから。
大体の消費電力は4.8kW。1kWh当たりの電気代は、三相200ボルトの製品を使ったと仮定して、料金単価は東京電力の夏季料金17円を採用します。すると、4.8×1×17という計算式になり、81.6円、おおむね80円くらいとなるのです。
続いてガスフライヤー。
ガスフライヤーは先程の電気フライヤーと同じくらいの容量のものだと6.4kWの消費ガス量が必要です。6.4kWということは1時間でだいたい0.5m3くらいのガス料金を使用することになりますから、仮に都市ガスを利用するとして、1m3を140円程度と考えるなら1時間あたりのガス料金は70円となります。
――このように、1時間動かしたと仮定すると、ガスフライヤーのほうが10円ほど安くなるのです。
より安全に使えるのはどっち?
電気フライヤーとガスフライヤー、それぞれの安全性はどうなっているのでしょう。
電気フライヤー
火を使わないので安全性は高いです。また、熱が高くなりすぎた際自然に止まるといった安全装置がついているものも。こういったタイプを用いれば、火事ややけどの危険性は低下するでしょう。
ガスフライヤー
ガスですので、火災の危険性はどうしてもあります。
それだけではありません。ガスフライヤーには、「油を抜き取る際に注意が必要」という特徴もあるのです。
ガスフライヤーは、油が冷えきらないうちに油を抜き取ります。しかし、火を消してすぐでは、油の温度は高いまま。結果、フライヤー内が熱せられて空焚き状態となり、火災につながることもあるのです。
仕上がりと初期費用
揚げ物の仕上がりや初期費用について、見ていきます。
電気フライヤー
電気のため温度管理はかんたんになり、使いたい温度に設定しやすくなります。揚げ物は、温度によって味や見た目が大きく変わりますよね。電気で温度設定できる特徴を用いれば、おいしい揚げ物がつくれるでしょう。しかし、ガスフライヤーよりは温度設定に時間がかかります。
火力についてですが、三相200ボルトを使えばガスフライヤーと同じくらいの火力になります。つまり家庭用となる単相を用いた場合、ガスフライヤーよりも火力が出にくくなるのです。
また、三相200ボルトの電気フライヤーを新品で買おうとするとガスフライヤーよりも高額になります。その額は大体、ガスフライヤーの数倍ほど。
ガスフライヤー
適温まで温度が上がる速さは、ガスフライヤーに軍配が上がります。また、電気フライヤーより熱効率もよいといえるのです。
また、同じ温度を保てるので、調理しようと思ったら油が冷えていた、なんてことも減るでしょう。さらに、伝わって届く熱である「輻射熱」を防ぐ効果も。これにより、厨房が暑いといった環境も改善されやすいです。
電気フライヤー、ガスフライヤー、それぞれに長所がある
電気フライヤーは、お手軽でかつ、安全性を高めながら調理する際にぴったり。従業員の少ない店舗ですと、目を離す時間も増えるため、火災が怖いですよね。そんな店舗でも安全に使えるのが電気フライヤーです。
対してガスフライヤーは、火力も高いため、一気に調理できます。お昼どきや予約注文が多いなど、調理をたくさん行う際にぴったりです。「温度を保ちやすい」特徴を活用すれば、オリジナルの美味しい揚げ物を生み出すこともできるでしょう。
このように、電気フライヤーとガスフライヤー、どちらもそれぞれによさがあるのです。自分の店舗に合ったフライヤーを選びましょう。
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