キュービクルを導入する施設はどのようなところなのか
目次
高圧電力を使用するために必要な設備「キュービクル」は一般的にどのような施設で利用されるものなのでしょうか。多くの施設で利用されているキュービクルですが、今回はその中でも代表的な施設をご紹介していきたいと思います。
キュービクルが導入されている施設の特徴
キュービクルは高圧電力を機会が使用することができる電圧にまで変換する設備。このため、一般的に消費電力量が多い施設で導入されていることが多いです。
なぜなら、高圧電力は一般家庭や商店などに供給される低圧電力に比べて電気料金が安いためです。例えば、東京電力エリア圏内の場合高圧電力なら1kWhあたりの料金は17.05円。低圧電力なら27円ですから、1kWhあたり10円ほど安くなります。これは低圧電力が変電設備を利用する必要があるためです。
消費電力が大きい施設では、キュービクルの導入に200万円以上の初期費用が必要になり、毎月維持費に数万円かかったとしても消費電力が多くなれば多くなるほど高圧電力を導入するほうが全体で見ると経費が安く済むのです。
代表的な施設
以下では、キュービクルが導入されている代表的な施設をいくつかご紹介していきたいと思います。
1.大工場
工場は消費電力が大きい施設の代表格です。その中でも一部の大工場は特別高圧という高圧電力の中でもさらに電圧の高い電力が一次変電所から供給されています。大工場に供給される電圧は6万〜15万Vほど。もちろん特別な設備が必要です。
2.鉄道
新幹線をはじめとする電鉄会社にも高圧電力が供給されています。鉄道会社は鉄道変電所という設備を持っており、これによって線路に電力を供給しているのです。
3.商業施設
デパートやショッピングモール・百貨店のような大規模な商業施設でも高圧電力が使用されています。これらの施設では特に空調に膨大な電力を消費しており、このため高圧電力が使用されています。
4.オフィスビル
企業のオフィスとして使用されるようなオフィスビルにも高圧電力が使用されています。オフィスビルに入っている企業に勤めたことがある方は「点検のためビルの電力供給を停止します。」といったようなお知らせを目にしたことがあるかもしれませんが、あれはもしかしたらキュービクルの点検だったかもしれません。
5.スーパーマーケット
スーパーマーケットでは空調設備の他にもお肉を冷やすためのショーケースを設置したりしていますよね? 実はあのショーケースも結構な電力を使っているので、大規模なスーパーであれば毎月の電気代は50万円を超えることもザラにあります。
6.中規模・小規模工場
中規模・小規模工場でも、設備内容によっては膨大な電力を使用するため、キュービクルを導入していることがあります。中規模工場ならほとんど導入されているのではないでしょうか。
7.コンビニエンスストア
皆さんにとって身近な小売店コンビニも規模によっては電気代が毎月30万円以上発生します。30万円前後であればキュービクルを導入して経費が節約できるかどうかは微妙なラインですが、導入している店舗も多いようです。
8.ホテル・宿泊施設
ホテルや宿泊施設にもキュービクルが導入されています。特に大規模なホテルであれば確実に導入されているでしょう。
9.学校
特に大学の場合は確実に導入されていますが、これは空調のために使用する電力が大きいためです。最近は小中学校でもエアコンを導入している学校が増えているので、もしかしたら皆さんの近所の学校にもキュービクルが導入されているかもしれません。
10.マンション
私達が住むためのマンションの中でも、管理会社が電気代を支払ってくれているような物件ではキュービクルが導入されていることがあります。最近は入居者を集めるためにインターネット回線料金や電気代が家賃と一緒になっている物件も多く、部屋の数にもよりますがこういった契約形態を取る物件にはキュービクルが導入されている可能性が高いです。
11.病院
小規模な病院でもリスクヘッジも兼ねて高圧電力を導入していることがあります。——というのも、低圧電力を受電するためには、電力会社が管理する変電設備を利用する必要があります。しかし、災害などでこの設備がダウンしてしまうと、電力が供給されなくなってしまうのです。このため、電力供給が人命に関わる病院では高圧電力と低圧電力両方を受電できるほうが何かと都合が良いのです。
電気代を安くする以外の用途でもキュービクルを利用する価値があるという良い例ですね。
まとめ
キュービクルは上記で紹介した施設以外にも様々な場所に設置されています。例えば遊園地・テーマパーク、中には飲食店が設置していることもあります。
ただ、上記の施設に当てはまるからといって、必ずキュービクルを導入したほうが良いということではありません。キュービクルを導入すると初期費用と合わせて維持費用も必要になってきます。高圧電力に切り替えることで本当に維持費や初期費用を回収できるのかということをしっかり試算した上で導入を決定するようにしましょう。
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