新電力会社に切り替えるデメリットってあるの?口コミから見る意外な落とし穴

新電力会社に切り替えるデメリットってあるの?口コミから見る意外な落とし穴

目次

  1. 新電力って結局なに?
    1. 新電力には様々な利点がある
  2. 新電力会社のデメリット
    1. 1.電気料金が必ずしも安くなるわけではない
    2. 2.検針票が届かなくなる
    3. 3.環境破壊につながる可能性も
    4. 4.契約期間に縛りがある
    5. 5.電力が安定しなくなるかも

2018年になって水道民営化が話題になっていますが、電力も2016年から全面自由化がされています。

――電力自由化。新電力。なんとなく聞いたことはあるけど、あまり井戸端会議でも話題に上がらないことにお気づきでしょうか?

この電力自由化は、実は落とし穴があり、実はあまり庶民向けのサービスではありません。特に筆者のような独り身の小市民にとっては、関係のない話なのです。
なぜなら新電力に乗り換えることで得られるメリットよりもデメリットのほうが多いのですから――。

今回は、この2年間で乗り換えをした人たちの口コミを調査した結果分かった新電力に乗り換えるデメリットについてご紹介していきたいと思います。

新電力って結局なに?

新電力会社(PPS)は、2016年の電力小売り全面自由化によって一気に知名度が上がりましたが、実は2000年頃から存在する会社であることが多いです。
というのも、電力自由化は2000年頃から始まっていたプロジェクトだったのです。

しかし、2016年以前は、東京電力や関西電力のような一般電気事業者意外の電力会社、所謂新電力会社は、消費者や個人経営の飲食店のような小規模な事業者に対して売電することが法律で禁止されていたのです。

理由は、色々と言われていますが、電気というライフラインを小市民である私のような家庭にも供給させるために、電力会社にも利益が出るように調整する必要があったためというところが大きいです。

実は電力会社は、筆者のように毎月の電気料金が2,000円もいかない家庭に売電すると、赤字が出ると言われています。でも、筆者も人間らしい生活を送るためには電気が必要です。
そのため政府と一般電気事業者で折り合いをつけるために、電気使用量が多い豪邸をお持ちの方や飲食店などの事業者から利益を得ることを政府のコントロールの元許可されていたのです。

つまり、電気をたくさん消費している方によって筆者の生活は保たれていたのです。圧倒的感謝。

これが2016年にはいって、電力小売り全面自由化が解禁されました。つまり、これまで筆者のために余分に電気料金を支払っていた方々を各新電力会社に対して「うちは赤字の顧客がいないから安く提供させていただきますよ」と言わんばかりに営業を開始しました。筆者としては圧倒的にピンチです。

新電力には様々な利点がある

これと同じような状況の市場といえば光回線があります。NTTとKDDIがほとんどの割合を占めていた回線も、NTTが光コラボの解禁によって、ソフトバンク光やドコモ光のような回線が出てきました。
各社同じ光回線を販売しても消費者としてはどこを変えば良いのか分かりません。そのため各光コラボ事業者が様々な付加サービスをつけはじめたのです。

経済学部や社会学部の大学を出ている方なら、「市場原理」というキーワードを覚えておられるのではないでしょうか?競争が激化すれば商品やサービスは進化していきます。
全員で同じものを販売してもしょうがないですからね。

新電力会社も同じく、少しでも他社より魅力的な電力だと思ってもらえるように様々な付加価値をつけています。
ある会社は価格勝負、ある会社はポイントを付与できるように、ある会社では100%再生可能エネルギーを利用することで、倫理的消費を促しています。

私達は、これらの電力会社を自由に選ぶことができるようになりました。

新電力会社のデメリット

自由であることは大変結構ですが、自由には責任が伴います。また、某漫画のように等価交換というのが世の常です。
――何かのために右手を差し出せば、その右手に持っているものを捨てなければならないのです。

文学的な表現はさておき、新電力にももちろんデメリットと考えられるものがあります。以下では本項の本題である新電力のデメリットについてご紹介していきたいと思います。

1.電気料金が必ずしも安くなるわけではない

冒頭でも記載した通り、新電力は筆者のような小市民にとってはあまりメリットのないものです。既存電力会社にとっても赤字になるような顧客、使用電力量が少ない人は新電力に乗り換えると逆に電気料金が高くなってしまう可能性があります。

当サイト意外にも電力関係のサイトは複数ありますが、「本当に安くなるのか?」をよく注意してから契約するようにしましょう。どこの電力会社も複雑な料金プランになっていますので、一概には言えませんが毎月1万円以下の電力使用の場合は注意したほうが良いです。

2.検針票が届かなくなる

新電力に乗り換えると、毎月電力会社から発行されている「どれくらい電力を消費して、いくら請求されるのか」が記載されている検針票が届かなくなります。

その代わりにスマートメーターという計測器が設置されるため、WEB上で「何にどれくらい電力を使っているのか」ということがリアルタイムで見ることができるようになります。
より便利になるとも言えますが、紙の検針票が必要な場合は追加料金を支払って送付してもらうか、あるいは専用の画面から自分で印刷する必要があります。

多くの人にとってはWEBで管理できることは便利なことですが、事業者の方で経費等を紙で管理されている方は少し不便があるかもしれませんね。

3.環境破壊につながる可能性も

市場とは面白いもので、人が安いものを求めれば求めるほど悪い方向に進んでいきます。

例えば、皆さんが少しでも安い電気料金を求めれば求めるほど、企業はそれに答えようとできるだけ安く発電する方法を考えます。
現在最も安価で安定感のある発電方法は、火力発電ですね。原発反対が叫ばれる現在に置いて、CO2を排出しない発電はどれも高額な設備投資の割に発電効率が悪いものばかりです。

つまり、技術が進歩しなければCO2排出量が増え、様々な自然環境に影響を与えると考えられます。

筆者としても熱帯雨林を守ろうなどという大層なことを言うつもりはありませんが、電力自由化によって皆さん一人一人が加害者となり得ることを自覚しなければならないでしょう。

4.契約期間に縛りがある

新電力会社は携帯電話の契約のように2年の縛りを設けている会社もあります。もちろん、いつでも解約できる電力会社もありますが、多くの場合2年~3年の縛りを設けています。

違約金ビジネスと揶揄されることもありますが、更新月意外の解約には契約時に定められた違約金が必要になりますので、注意しましょう。

5.電力が安定しなくなるかも

電力全面自由化が先立って開始されていたアメリカのカリフォルニアでは、電力自由化で消費者がより安い電力を求めるあまり「電力危機」に陥りました。
これは政府が電気料金の過度な値上げをしないように規制を設けていた一方で、消費電力増に対して供給が追いつかなくなったためです。詳しく知りたい方は「カリフォルニアの電力危機」で検索してみてください。

日本でも現在は、電力自由化は進められたものの、東京電力などの一般電気事業者は値上げできないように規制がされています。
いかに新電力会社が増えようとも、やはり東電や関電の発電量は圧倒的です。この電力会社の首が回らなくなってしまうと、問題が起こることは明白ですし、もし仮に政府が規制を続けて利益が出ない状態が続けば、私達消費者の生活にも影響を与えることになります。

デメリットというより、懸念と表現したほうが正しいかもしれませんが、既存電力会社の経営を締め付けることは私達の生活に多大な影響をもたらす可能性をはらんでいることを頭の片隅に置いておきましょう。

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