事業主なら知っておきたいキャッシュレス決済の種類
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2020年の東京オリンピックに向けて進展しているキャッシュレス決済。経済産業省も現在20%程度のキャッシュレス普及率を2025年までに40%に引き上げるという目標を発表しており、今後ますますキャッシュレス決済が増えてくることが予想されています。
しかし、一括りに「キャッシュレス」といっても、その種類は様々でそれぞれ仕組みも異なります。今回は、最低限知っておきたいキャッシュレス決済の仕組みについてご紹介していきたいと思います。
プリペイド
プリペイドは「先に」や「前に」という意味を持つ「Pre」と支払いという意味を持つ「Paid」を組み合わせた単語です。日本語では、「前払い」や「先払い」と言われるような支払い方法がこれにあたります。
利用者はICカードなどに入金・チャージしておくことで事前に支払った分の金額を店舗などで利用することが可能であるため、「使いすぎで支払いが困難になる」という状況を回避することが可能です。
一方でチャージした分の金額しか利用することができず、チャージしたICカードなどを紛失してしまうとその分損をすることになるため、紛失によるリスクは大きく、基本的には少額の支払いに利用されることが多いという特徴があります。——例えばコンビニやファーストフード店のような1,000円以下の支払いであればプリペイド決済を導入する価値はあるでしょう。また、最近は誕生日プレゼントなどでプリペイドのカードをプレゼントするケースも多く見られます。
一方で支払額が3,000円を越えるような場合にプリペイドが利用される頻度は少なく、居酒屋やバーを営んでいる場合、プリペイド払いは不向きだと言えるのではないでしょうか。
リアルタイムペイ
リアルタイムペイは「即時払い」と呼ばれるものです。最も有名なリアルタイムペイの支払い方式はデビットカード。デビットカードは支払った分の金額が銀行から引き落とされることになるため、ユーザーは使いすぎて借金をしてしまうことはありません。
プリペイドとは異なり、暗証番号を入力する必要があるため紛失によるリスクも小さく、海外ではこのデビットカードが最もよく利用されるキャッシュレス決済です。また、現金を持ち歩く必要がないため数万円規模の買い物を行う場合にも最適で最も理にかなった支払い方法だと言えるでしょう。
しかし、一方で日本ではそれほど広く普及していません。なぜなら日本は海外諸国に比べれば治安はよく、街中で財布を丸出しで歩いていてもスリの被害に遭う可能性が少ないためです。
このため日本では現金主義が根強く残っており、キャッシュレス支払いを行う人はリアルタイムペイよりもポイント還元率が高いポストペイが利用される傾向にあります。
ポストペイ
ポストペイはクレジットカードや一部のICカードのような後払い式のキャッシュレス決済です。利用者は一定の上限額を決められたカードを所持し、その範囲内であれば支払いを行うことが可能です。
クレジットカードは使いすぎによって借金を背負ってしまうリスクがありますが、ポイント還元率が高いため日本人が最もよく利用するキャッシュレス決済の一種類と言っても過言ではありません。
現在はインターネット通販や百貨店などでの買い物と幅広く利用されているため、最低限押さえておくべきはクレジットカード決済と言えるかもしれません。
一方でプリペイドやデビットカードに比べて会計に時間を要するため、少額の買い物などでは利用されにくい傾向があります。
期待が高まっているQR決済とは
さて、この3種類のキャッシュレスの種類の中で、それぞれ代表的な支払い方法は、
- プリペイド:交通ICカード
- リアルタイムペイ:デビットカード
- ポストペイ:クレジットカード
であるとご紹介してきましたが、実は3種類全ての機能を搭載したQR決済というものがあり、これが近年注目を集めています。
QR決済とは一昔前にあった「おサイフケータイ」のようにモバイル端末で行う支払い方法のことで、世界では幅広く普及しています。特に中国では少なくとも6億人がこの支払方法を利用しており、その比率は現金払いよりも多いです。
QR決済はお店側がお客様の提示したQRコードを読み取る方法と、お店側が提示したQRコードをお客様に読み取ってもらう2種類の支払い方法がありますが、この支払い方法はプリペイド、リアルタイムペイ、ポストペイ全ての方法で支払いを行うことが可能なのです。さらにポイント還元率も高く設定されており、店舗側としても手数料が少ないため今後急速に普及が進むことが期待されています。
最近都内ではPayPayや楽天Payという支払い方法に対応している店舗が「楽天Pay使えます」といった看板を出しているのを目にする機会は増えました。また、インターネット上でも大幅なポイント還元のキャンペーンなどが話題となり、その認知度は上がってきています。
QR決済はスマートフォンにアプリさえ入れればお店もユーザーもその支払方法に対応することが可能であるため、導入障壁も低く、また支払いもQRコードを読み取るだけなので高速で完了します。今後はこのQR決済が主流になってくるかもしれませんね!
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