タブレットレジでQR決済はできる？

2018年末にいくつも大々的なキャンペーンが実施され、多くの人の注目と話題を集めたQR決済。混雑や通信ダウンなど色々と問題もありましたが、政府はキャッシュレス化を推進しており、今後QR決済が普及する可能性が高まっています。QR決済は簡易なキャッシュレス決済の代表格なので、低コストのタブレットレジで導入してみるのもいいのではないでしょうか。

タブレットレジでQR決済が可能

QR決済は最近広まりつつあるタブレットレジと相性が良く、QR決済会社のアプリをタブレットにインストールし、タブレットレジと連携すれば使えるようになります。QR決済には「コード支払い」と「読み取り支払い」の2つの方式があります。

コード支払いはユーザーのQRコードを読み取る方式で、いわば顧客がクレジットカードを提示して支払うのと同じようなものです。店側でQRコードを読み取る（決済）端末が必要ですが、現行のPOSレジやタブレットレジにシステムを追加すればこと足ります。QR決済アプリつきのタブレットレジであれば、アプリとタブレットレジを連携すればよいのです。

読み取り支払いは中国や東南アジア等で普及している方式で、店舗内にQRコードを掲示し、顧客がそれを読み取って店舗のアカウントに代金を振り込みます。店舗では読み取り機器や通信環境の用意といった初期投資は全く不要です。ただし日本の場合、アイテム数の多さと商品のライフサイクルの短さにより、事実上QRコードを顧客に都度提示する方式になってしまうでしょう。そのため、会計の度にQRコードを表示させる端末の設置が必要になりますが、タブレットレジなら問題ありません。

国内の主なQR決済サービス

国内で提供されているQR決済サービスにはどんなものがあるのでしょうか。主だったQR決済サービスや最近注目を集めているものをピックアップして紹介します。

Amazon Pay

Amazon PayとはAmazonのアカウントを使い、各種ショッピングサイトにログインして支払いができるサービスです。2018年8月に国内の実店舗でQRコード決済ができるように機能が拡張されました。現在、決済手数料0％とタブレットの無料レンタルで加盟店を募っています。現状、国内では並行対応が難しい中国のAlipayとWeChat Payの双方に対応しています。ドコモのｄ払いなど国内のシステムにも使え、Amazon以外の顧客にも幅広く対応できるのが特徴です。

LINEPay

LINEアプリでQRコード決済ができるサービスです。銀行口座やコンビニ入金でチャージして使います。2018年の年末にかけて割り勘支払いのキャンペーン実施の大々的なCMを流していたのも記憶に新しいです。コード支払いと読み取り支払いに対応し、2021年7月末までは決済手数料を0円にして導入の拡大をはかっています。AlipayやWeChat Payなど、他のQR決済サービスに対応するには決済専用端末が別途必要です。

PayPay

PayPayはソフトバンクとヤフーの決済サービスを統合したもので、2018年10月にQR決済を開始しています。2018年12月の100億円の利用者還元キャンペーンは大変話題になりました。中国のAlipayに対応しており、コード支払いと読み取り支払いのどちらも可能です。サービス開始から3年間は、他のQR決済会社のように加盟店の決済手数料無料キャンペーンを実施しています。

QR決済の普及にともないタブレットレジも増加しそう

QR決済は現金のやり取りが必要なく、アプリで読み取りと確認をするだけなので、現金会計の手間を削減したい小さな飲食店や、販売アイテム数の少ない中小店舗で歓迎されることでしょう。また、レジ端末とQR決済端末を単体で使うこともできますが、タブレットレジをQR決済と連携すると会計と売上集計が1台でできてとても便利です。QR決済の普及にともない、タブレットレジにも注目が集まり、導入店舗が増えることが予想されます。

まとめ

QR決済には2つの方式があります。

• コード支払い（ユーザーがQRコードを提示）
• 読み取り支払い（店舗側がQRコードを提示）

読み取り支払いは店側で端末や通信を用意する必要がないため、導入コストが不要です。

QR決済サービスは群雄割拠で、加盟店を呼び込むため当面の決済手数料を0とするキャンペーンが行われています。自社専用のQR決済サービスだけでなく、他社のQR決済にも対応する会社も増えつつあります。タブレットレジはQR決済と連携できるため、QR決済の普及にともない、タブレットレジが増えると予想されます。