移動販売で開業するまでのスケジュール
目次
移動販売で開業をする場合、店舗型の業態とは異なった準備をする必要があります。また、イレギュラーな契約を結ぶこともあれば、必要になる許可も異なります。
では、開業を決めた日から、開業をするまでにどれくらいの期間が必要になるのでしょうか。今回は、移動販売で開業をするまでのスケジュールについてご紹介していきたいと思います。
開業準備の期間
そもそも、一括りに移動販売と言ってもその種類は様々です。例えばキッチンカー。キッチンカーで営業をする場合はまず車が必要になります。また、その車を改造したり、改造した車を許可申請したりする必要があります。
一方、イベントなどに出店して回るようなパターンも考えられます。この場合、車の塗装は不要ですが、出店先やイベントの情報を見つけて出店スケジュールを組み立てたりする必要があります。毎日全国いたるところでイベントが開催されているとはいえ、その全てのイベントにいきなり出店できるわけではありませんから、売上を上げるためにも参加できるイベントを絞り込んで、安定した収入が得られるように動いていく必要があります。
このため、いずれにせよだいたい通常の店舗型の営業形態と同じく、開業までに1ヶ月〜3ヶ月の期間を必要とします。
開業までのステップ
では、移動販売で開業をするためには、どのようなステップを踏む必要があるのでしょうか。以下では大きく6ステップに分けて解説していきたいと思います。
1. 事業コンセプト・計画書作成
単純に移動販売といっても、扱う商品や事業コンセプトを決めておく必要があります。事業計画書などの類は、資金調達の際にも必要になりますし、開業届けを出す時にも必要になります。また、特に食品を扱う場合は何を扱う予定なのかということを決めておかなければ、保健所から営業許可が取れません。
「とにかくすぐに始めたい」と意気込む気持ちはあると思いますが、まずはしっかり計画を立てましょう。
2. 資金調達
事業計画が立てることができたら、開業をするために必要な物資や設備が明確になります。すると、開業のために必要な資金もある程度固まってくるでしょう。
移動販売の開業資金は200万円〜800万円程度だと言われていますが、これを自己資金で用意するのもなかなか大変です。また、経費として最低でも向こう6ヶ月分くらいの営業資金はストックしておくことが理想的です。
こういった営業に必要な資金のことも考えた上で、足りない分は資金調達を行うようにしましょう。
3. 車などの改造
移動販売を行う場合に必須になるのが、営業者です。キッチンカーとして販売する場合でも、イベントに出店する場合でも遠征する機会が多いため、車は必ず用意する必要があります。また、食品を扱う場合は保健所から営業許可を得る必要があります。
保健所から営業許可を得るためには、最終的に完成した営業者を見てもらうことになるのですが、「改造してしまってから営業許可が出ない形になってしまった」というようなことにならないように、事前に保健所に相談した上で改造を進めると良いでしょう。
4. 届け出、営業許可の取得
移動販売は、車の営業許可を取得すればどこにでも出店して良いというわけではありません。保健所から出る営業許可は、地域単位で取得する必要があるのです。
また、路上や公園に車を停めて営業する場合には、警察署から許可を得る必要があります。しかし、ほとんどのケースで警察署から道路上で販売する許可を得ることができないため、注意しておきましょう。
5. 仕入先・出店先の開拓
営業許可を取得することができたら、仕入先や出店先の開拓を進めましょう。特に先程申し上げた通り、道路上で販売するということは、ほとんど不可能だと考えておかなければいけません。
このため、公共のものではない民間企業が持っている駐車場やイベントスペースを借りて販売を行う必要があるのです。もちろん、警察の許可なく公共の路上で販売を行っていると、道路交通法違反となってしまいます。
また、お弁当などの移動販売を行う場合は、調理場所の確保もしておくようにしましょう。
- 自宅のキッチンを利用して調理を行う
- 飲食店のキッチンを借りる
- 移動販売事業者用のキッチンスペースを借りる
大きく分けると3つの方法がありますが、調理場所の営業許可も必要になることがあるので、注意しておきましょう。
6. 開業
諸々の準備ができたらいよいよ開業です。もしあなたがユニークなコンセプトの移動販売をしようとしているのであれば、SNSや周辺の住民に対して事前告知を行ってみてもよいかもしれません。
まとめ
移動販売をするためには、以下のようなことが必要になります。
- 事業計画書の作成
- 資金調達
- 営業車の準備・改造
- 営業許可、届け出の提出
- 仕入先・出店先の開拓
- 告知など
だいたい上記の6ステップを踏むために、1ヶ月〜3ヶ月の期間は見ておくと良いでしょう。特に資金調達を日本政策金融公庫や補助金を利用して行おうとする場合は、さらに時間が必要になりますので、事前に情報を仕入れた上で開業までの計画を作成するようにすると良いでしょう。
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