【電気代値上げ】8ヶ月連続、2019年3月も電気料金の値上げ
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最近、電気料金の値上げが続いています。2019年2月時点での各電力会社が試算したモデル料金では、東京電力78円、中部電力65円、東北電力50円と、いずれもアップ。これだけ値上げが続くと、年間1,000万円単位の電気代を支払っている業者は、前年度よりも約90万円多く電気代を支払っている計算になります。
いったい何が原因で電気料金の高騰が止まらないのでしょうか。また、3月の電気料金値上げも決定しましたが、今後もこの傾向は続くのかどうか、気になる電気料金の動向について調べました。
なぜ電気料金の値上げが続いているのか
再生エネルギー賦課金の上昇
2012年にスタートしたFIT制度により、再生可能エネルギーで発電した電気は国が一定の価格で買い取ることが保障されています。そのために必要な費用は再生エネルギー賦課金として、国民の電気料金から徴収されているのはご存知でしたか?この再生エネルギー賦課金が年々上昇しているのも、電気料金値上げの一因です。
燃料価格の上昇
電気料金には燃料費調整額という、飛行機の燃油サーチャージのようなものも含まれています。原油、石炭、天然ガスなどの輸入価格の上昇が続いたため、電気料金も引き上げられることになったのです。
どれくらい高くなるの?
たとえば、東京電力の場合、電力消費量が260kWhならば2月分と比較して3月分は23円高い7,454円となる計算です。260kWhというのは一人暮らしまたは二人暮らし程度の電力消費量になります。
一方、新電力の260kWh使用時の電気料金を見てみると、東京エナジーパートナーは78円値上げの7,431円、東京ガスは53円値上げの5,052円です。電気料金こそ東京電力より安いものの、値上がり率は高く、今後、価格差はますます小さくなる可能性もあります。
当然のことながら、電力消費量が多ければ、さらに負担は大きくなるでしょう。工場はもちろんのこと、少し広めの飲食店、オフィスなども無視できない問題です。今後も電気料金の上昇は止まることがないのでしょうか。
今後も上がり続ける?
2020年の東京オリンピックでは、日本全国の電力需要はますます高まることが見込まれています。インフラ整備などにかかるコストが電気料金に跳ね返るのは確実でしょう。
また、2020年には発送電分離もひかえています。電力が自由化されたとはいえ、現在のところ送電線網は大手電力会社が独占している状態です。発送電分離は、新電力が大手電力会社送電網の使用料を支払うことなく自由に使えるようにしようというものです。
「使用料が撤廃されれば電気料金はむしろ安くなるのでは?」と、期待する人もいます。しかし、実際はノウハウのない新電力が独自に送電網を管理することになるため、かえって送電の効率が落ちる可能性の方が大きいといえるでしょう。送電設備に対する新たな投資も必要です。そのため、結果的に電気料金はむしろ上がるのではないかと予想されているのです。
まとめ
経費節減のためには、毎月のコストの中でもかなりの割合を占める電気料金を見直すのは大事なことです。たとえば、安さをウリにしている新電力を検討してみるのも良いかもしれません。しかし、驚くほどの割引率は契約時のみの一時的なものというケースも少なくないので要注意です。
かなりの高確率で、今後も電気料金の値上がりは続くでしょう。そのような中でも気になるのが、大手電力会社と比較して新電力の価格上昇率は著しいという点です。将来的にはほとんど変わらない料金になってしまうこともあるかもしれません。
とくに 発送電分離、東京オリンピックなどをひかえている2020年までは注意深く見守る必要があります。電気料金節約のためにできる工夫はしながらも、少しでも安い電力会社はないか常にアンテナを張っておくようにしましょう。
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