コンビニの電気代ってどれくらい?1ヶ月の平均と節電のコツ
目次
コンビニを経営するにあたって、電気代を削減することはとても重要です。
ほとんどのコンビニは24時間営業しているわけですから、数%電気代を削減するだけで利益増につながります。
――今回は、そのコンビニの電気代は1ヶ月で平均してどれくらいかかるのか、どこを節約すれば良いのかということについて解説していきたいと思います。
コンビニの1ヶ月の電気代
コンビニの平均的な電気代は、30万円程度だと言われています。
フランチャイズで経営されている方曰く、「1階建ての一般的な広さのコンビニなら30万、商店街に入っているような小さいコンビニなら20万くらい」ということでしたので、20万~30万というのが平均的な金額のようです。
――もちろん、2階建てのコンビニともなればそれ以上の電気代が必要になりますが、本項では一般的なコンビニの大きさを取り扱うこととします。
では、その1ヶ月30万円という電気代ですが、どのようなものに電力を消費しているのでしょうか?
コンビニの代表的な電気代
コンビニを経営する上で代表的な電気代としては、以下のようなものがあります。
空調
コンビニというのは、特に夏場は涼しく、冬場は暖かくしておかなければ客足が遠のいてしまいます。
特に夏場は暑い中来店したのに室内が暑かったらすぐに出たくなってしまいますよね?
こういったこともあって、コンビニの室温は一般的な家庭の空調の温度よりも低めに設定されています。
また、24時間つけっぱなしになるのですから、それはもうかなりの電力消費となります。
24時間つけっぱなしのほうが電気代が安いなどという噂がありますが、そのようなケースは稀で、24時間もつけっぱなしだとそれなりに電気代はします。
――具体的に、夏と春では電気代が10万円も違うと言われています。
また、一般的な家庭に比べてドアが頻繁に開くことになるので、外気と触れる回数も多く、空調の効率は極めて悪いです。
ちなみにですが、冷房と暖房はどっちが高い?でも解説した通り、暖房のほうが電気代が高くなります。
エアーカーテン
エアーカーテンとは、飲み物やお弁当などを陳列するオープンケース内の温度を低音に保つために設置されるものです。
場合によっては、空調の効率を最大化させるために店の入り口にも設置されるケースもあるようです。
これはオープンケースの省エネを実現するためのものですが、やはりそれなりに電力は消費するようで、消費電力が大きいものの代表格として挙げられます。
冷蔵設備
最近は冷凍食品を取り扱ったりもするコンビニが増えているため、冷蔵だけでなく冷凍設備も必須になっています。
コンビニの客寄せの要である飲料なども冷やしておく必要がありますし、アイスクリームも夏場は重要な商材になります。
食品を取り扱っていますから、それなりに大きな冷蔵設備が必要になりますし、上記のエアーカーテンがあるとはいえ、オープンケースに陳列されているため非常に消費電力が大きいです。
電子レンジ
特にオフィス街の店舗の場合は電子レンジの使用頻度は非常に高いです。
お昼ご飯をコンビニ弁当で済まそうとする忙しいサラリーマン達が押し寄せたり、あるいは残業で晩ごはんを買いに来る人たちもいます。
特にオフィスビルと併設されているコンビニの場合、平日の12時~13時くらいは常に電子レンジが稼働し続けることになります。
しかもこの電子レンジは一般家庭で使用されているものの3倍以上の電力を消費する1800wの電子レンジです――。すぐに温めなければいけませんからね。
照明
24時間お客さんがいなくても電気をつけ続けているわけですから、当然照明にも電気代がかかってきます。
また、商品の陳列棚に照明を設置したり、立地によっては看板を建てたりしていますから、ここでも電力を消費しています。
コンビニの電気代を削減する方法
さて、上記で解説したような代表的な設備は、どれも欠かせないものです。
何かが欠ければお客様に不便をかけることになり、客足が遠のいてしまうからです。
――しかし何もできないわけではありません。お客様に不便をかけない形で電気代を削減することは可能です。
照明をLEDにする
まず、照明はLEDにしましょう。ある店舗では、毎月20万円だった電気代を全てLED電球に替えることで19万円になったそうです。
単にLED電球に変えれば良いというわけではなく、安定器を取り外すほうが良い場合もありますので、よく調べてから実行するようにしましょう。
室外機をケアする
特に夏場はエアコンによる消費電力が大きいことは先程もご紹介した通りです。
このエアコンは、外気を室外機から取り入れ、冷やしてから室内に送風するという仕組みになっていますが、一般的に設定温度と外気温との差が大きいほど消費電力が大きいと言われています。
そのため、以下のようなことに気をつける必要があります。
- 室外機から吐き出した空気が跳ね返ってこないように
- 室外機が熱を溜め込みすぎないように
- 室外機に日光が当たらないように
まず、室外機の周りにものを置いたりしてしまうと、室外機が吐き出した熱風が跳ね返ってきてしまい、余計な電力を消費することになります。
次に、室外機に定期的に水をかけるなどして熱を逃がしてあげるようにしましょう。――ちなみに雨に濡れても大丈夫な設計がされていますので、水をかけても問題はありません。
最後に、日中は日の光が当たらないように遮光してあげることも重要です。――もちろん、外観の問題もありますので、必ずしも実践できるものではないかもしれませんが、こういった取り組みを日々行うことで電気代は節約することができます。
電気料金プランを乗り換える
電気料金プランを乗り換えることは、消費電力を変えずに電気代を節約するために有効的な手段です。
ここで言うところの電気料金の乗り換えには2種類存在しており、一つは高圧電力です。
高圧電力とは、発電された電力を変圧される前に仕入れることで単価を安く購入することができるので、電気代の節約になります。
ただし、高圧電力を契約するためにはキュービクルの設置という200万程度の設備投資が必要となりますので、どれくらい節約できるのかということを予め計算しておくことをおすすめします。
次に低圧電力の場合。低圧電力の場合は2016年に開始した電力自由化によって様々な電気料金プランが出てきました。
時間帯によって電気代が安いプランや、単純に1kWあたりの電気料金が安いプランも出てきました。例えば、ハルエネでんきがこの単価が安い電力会社です。
まとめ
コンビニの電気代は一般的な規模であれば30万円程度であることが多いです。
ここから電気代を削減するためには、照明をLEDに切り替えることや、室外機をケアすること、電気料金プランを乗り換えることが必要になります。
おまけ:深夜営業は電気代の無駄遣い?
東日本大震災の一件があり、コンビニの24時間営業は電気代の無駄ではないかという声が増えました。
このことによって、24時間営業に規制がかかることになったのですが、実は深夜営業をしようがしまいが、そこまで省エネ効率は変わらないということが明らかになりました。
なぜなら、営業はしていなくても冷蔵設備は稼働しておく必要がありますし、むしろ電力会社では深夜の電力は余ってしまっている状態だからです。
――というのも、原子力発電所でも火力発電所でも、安定的に電力を供給するほうが省エネなのです。
私達日本人は、基本的に昼間に活動する人が多いので、消費電力が大きいのはどうしても昼~夕方ということになります。
電気は備蓄できないという性質を持っていますが、発電所は一度稼働を始めると停止することはできません。
そのためどうしても深夜は電力が余ってしまうのです。そのため、コンビニや深夜営業の店などがあることで無駄な電力が増えずに済むため、一時期考えられていた24時間営業の規制も取りやめになったのです。
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