飲食店経営者が注意したいよくある違法営業の例

飲食店経営者が注意したいよくある違法営業の例

目次

  1. 無許可営業
  2. 労働基準法違反
  3. 著作権法違反
  4. 節電
  5. 何気ない違法状態はたくさんある

飲食店を経営するにあたり、扱う商品は人が直接口にするものであることから、さまざまな法律の規制を受けることになります。

そのため、本来であれば、こうした法律の規制に合致して経営しなければならないのに、得るべき許可をうっかりとり忘れていたということもあるかもしれません。
また、一度受けた許可は、更新が必要な場合があります。こうした更新を怠っても、法律違反、すなわち違法営業になってしまうのです。
気がつかないうちに違法営業になっていた、なんてことは絶対に防がなくてはいけません。
今回は、飲食店を経営するうえで注意したい違法営業についてみていきましょう。

無許可営業

バーをはじめとした飲食店を経営するためには、保健所やその地方自治体において営業許可を受けなければなりません。

営業許可については、一点注意しなければならない点があり、5年から8年で更新しなくてはいけないということです。
この更新を忘れてしまうと、営業許可を受けていない、いわゆる無許可営業となってしまいます。この場合、食品衛生法により、懲役刑などの罰則を受けるリスクもあるのです。もちろん罰則を受けるには裁判手続きなどを経ますが、無許可営業状態は法律違反ですので、気がついたら、すぐに管轄の保健所など許可を得た機関に相談するようにしましょう。

他方、バーを経営するにあたっては、特に接客と接待の違いを理解しなくてはいけません。接客の場合は、いわゆるお店で「客をもてなすこと」です。これに対して、接待の場合は、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」になります。なお、接待の場合は風俗営業に該当し、法律により深夜0時までしか営業することができません。。

バーのような深夜酒類提供飲食店の場合は、時間の規制はありませんが、風俗営業と兼業することができないため、バーでは接待ができないということになります。

そのため、接待行為に該当してしまうと、風俗営業法に違反する行為となってしまうのです。

労働基準法違反

バーなどを経営するにあたり、経営者が自分ひとりで行っているような場合は、労働基準法は関係ありません。好きな時間に好きなだけ働くことができます。逆に残業や休日出勤なども自由に行うことが可能です。

しかし、飲食店などで従業員を雇っている場合は、労働基準法に従う必要があります。たとえ従業員が1人でも同様です。

たとえば、飲食店の場合、人手不足で週6日従業員に働いてもらうことも少なくないと思いますが、週40時間の労働は時間外労働となりますので、1日8時間以上の労働がなかったとしても、6日目の8時間はきちんと残業代を支払わないと法律違反になります。さらに、休日出勤をさせた場合は35%の割増賃金を支払う必要があります。

バーの場合は、深夜に営業する場合が多いため、深夜労働の時給で賃金を支払う必要があります。具体的には、最低賃金×1.25倍を下回ってはいけません。この他にも労働基準法は労働者のためにさまざまな決まりを定めています。経営者はこれらの規定をすべて遵守しましょう。

著作権法違反

バーにおいて、「Hulu」などといった動画配信サービスの動画を放映していないでしょうか。飲食店ではテレビを設置し、テレビ放送を見られるようにする場合も多いです。しかし、このようなテレビ放送のサービスは、法律違反になる場合があります。

特に動画配信サービスの場合、利用規約に反することになるでしょう。音楽を無断で流すことも、権利関連に違反してしまいます。

節電

飲食店では強い電力の三相200Vの動力を使用が一般的です。特にエアコンや冷蔵庫などは、動力を使用するものが多いですよね?

さて、この三相の動力は電気料金単価が従量電灯(単相100V)に比べて安いのですが、家電量販店で販売されているような電化製品には使うことができない電気です。しかし、料金単価を安いのをいいことに、自前で「小型変圧器」というものを設置して100Vに変圧して電気を使おうとする人がいます。――これは、電気供給約款にて禁止されている行為で偽計業務妨害にあたります。

バレないと思っても、動力と従量電灯の請求は別々に行われますので、動力の消費電力量が増えて従量電灯の消費電力量が減れば電力会社も「おかしいな? 」と思うはずです。――つまり、すぐにバレてしまうのです。

何気ない違法状態はたくさんある

飲食店経営が忙しく、つい営業許可の更新を忘れてしまうなど、違法状態に陥る場合があるかもしれません。
しかし、たとえうっかり忘れていたとしても法律違反になります。違反することで営業許可の取消しや営業停止などの処分を受ける場合もあり得るのです。

他の法律や規約違反などについても同様です。せっかく軌道に乗ったバーなどの飲食店経営がうまくいかなくなってしまう場合もあります。違反状態にならないよう、注意して健全な経営をしましょう。

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