地方都市で猫カフェは成功できるのか!?
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猫カフェは、多くの猫好きに愛される癒やしの場です。ただ、猫カフェが普通にある光景は、東京などの大都市圏に集中しているという話もあります。実際の所、地方の政令指定都市や中核市やいわゆる田舎で、猫カフェはどれだけあるのでしょうか?
猫カフェが少ないことは、競合店がなく、ある意味気楽と言えます。しかし、競合店の少ない地方都市や田舎で猫カフェを開業しても、経営がうまくいく保障はありません。実際の所、東京都以外で猫カフェを開業し成功するのでしょうか?
また、東京都以外の地方都市で、猫カフェはどれぐらいあるのでしょう。政令指定都市や中核市で猫カフェを開業したい人は現状を理解しなければなりません。すでに地方都市や田舎で開業している猫カフェがよいモデルケースになります。
地方都市でも猫カフェは存在する!!
平成28年3月1日、環境省における『中央環境審議会動物愛護部会(第42回)』の審議会で猫カフェの実態調査という資料が配布されています。
内容は、平成27年10月、都道府県、政令市に登録された猫カフェについて自治体にアンケートしたもの。その中で、猫カフェの多い都道府県が10位まで紹介されています。
第1位は東京で58店舗。第2位は大阪府で34店舗、第3位は埼玉県で21店舗でした。第3位は埼玉県、第9位、10位の沖縄県と静岡県で9店舗あります。第1位と第2位の東京と大阪は、国内外に知られた日本を代表する大都市で、猫カフェが多いのも納得できる結果でしょう。
しかし、店舗数だけ見れば、東京、大阪以外にも、確かに猫カフェはあるのです。ただ、静岡県が9店舗ですから11位以降は9店舗よりも少ないことが推測できます。街や県の規模は、猫カフェの数に影響があると言えるでしょう。猫カフェのお店が少ないのは、東京や大阪などと比較をすると、どこかに経営のむずかしさがあるのかもしれません。
政令指定都市と中核市
街の規模を判断する要素のひとつに、政令指定都市や中核市があります。政令指定都市と中核市はどのような市を指すのでしょうか?
政令指定都市は1956年に創設されました。最初に、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市の5つの市が指定を受けています。2018年現在では日本全国で20市に拡大。指定を受けられるかどうかは、法定人口50万人以上がポイントになります。ただし、人口以外にも、都市の規模、行財政能力が大都市としての機能を持っているかどうかも条件に入り判断されます。一方、中核市も、政令指定都市と同じく大都市制度のひとつです。
中核市は2018年現在で指定を受けているのは54市。条件として、人口が20万人以上で、行政処理能力があるかどうかがポイントになります。環境省が調査した猫カフェの実態調査では、政令指定都市の大阪市がある大阪府は34店舗。同じく政令指定都市の名古屋市や中核市の豊田市、豊橋市、岡崎市の3つがある愛知県は10店舗。静岡県には静岡市と浜松市が政令指定都市としてありますが、9店舗となっています。
政令指定都市や中核市という規模であっても、地方都市を見ると、大阪府以外はそこまで猫カフェが多いとは言えない状況です。
田舎の方の猫カフェとは
地方都市や田舎で、細々とした経営でも成功している猫カフェはあります。
例えば、佐賀県には猫の譲渡を行っている猫カフェなどもあるのです。他にも、保護された猫を活用した猫カフェなどもあります。鳥栖市には、ペットショップが運営する猫カフェもあるのです。佐賀県には、政令指定都市も中核市もないですが、特例市である佐賀市に猫カフェがあります。
四国の徳島県なども、ペットホテルも運営する猫カフェがあり、保護猫の里親探しも精力的に実施。他にも、1店舗あり、現状は2店舗です。市としての規模や人口が少なくても、地方都市にも猫カフェはあります。
また、形態として、保護猫カフェというスタイルも多いです。一般社団法人保護猫カフェでは加盟店を募集しており、岩手や長野、青森など猫カフェが多いとは言えない県でも加盟している猫カフェがあります。ただ、地方都市に限りませんが、猫カフェの経営には悲しく厳しい現実もあるようです。
2017年、鹿児島市のある猫カフェで経営者が経営難のために失踪し、17匹の猫が放置されていたという事件も起きています。動物愛護団体が、放置後の店内に入った所、ゴミ屋敷状態で子猫が3匹、成猫1匹亡くなっていたそうです。残りの13匹も衰弱した状態で、中にはノミアレルギーで毛が落ちて皮膚がむき出し状態の猫もいました。競合店が少ない地方都市でも、経営が苦しくなる現状があります。単純に、猫カフェは儲かるという1点ばかりで考えず、開業し、長期的に運営できるかどうかを慎重に判断しなければなりません。
都会以外にも猫カフェはたくさんでユニーク
東京や大阪のような都市部では、猫カフェはたくさんあります。しかし、地方都市についても多くの猫カフェがあるのです。そして、健全経営を行えている所がたくさんあることは無視できません。
一方で、苦戦している猫カフェがあるのも事実です。地方都市には競合店がなく、集客も簡単だと早合点してはいけません。地方都市の猫カフェでは、保護猫の譲渡や、ペットショップやペットホテルを運営しているお店が経営している、また、独自のユニークな工夫をしている所もたくさんあります。地方都市では絶対に経営は無理というわけではありません。努力と工夫次第で、集客が見込める猫カフェを生み出せるでしょう。
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