電気料金に関係する力率って?やさしく解説

電気料金に関係する力率って?やさしく解説

目次

  1. 力率とは
  2. 力率が高いと電気代が安くなる
  3. 電気代節約のために高力率の電化製品を使用しよう
    1. 昼間に高力率の家電を使う
    2. できるだけ力率の高い家電を選ぶ
  4. まとめ

電力について調べていると、しばしば「力率」という言葉に出くわします。力率とは「実際に使用される電力の割合」のことです。つまり、電力には「消費される電力」と「消費されない電力」があるということになります。

じつは電気料金には力率割引があり、力率が高いほど基本料金も安くなります。しかし、力率が低いと逆に基本料金が割増になるので注意しなければいけません。力率を改善して電気料金を節約する方法などについて解説します。

力率とは

日頃、何気なく使用している家電製品ですが、そのまわりには3種類の電力が存在しています。

皮相電力
電源から送り出されている電力のことです。「見かけの電力」ともいわれます。
有効電力
家電製品によって消費される電力のことです。「消費電力」ともいわれます。
無効電力
家電製品によって消費されず、電源と家電製品の間を行き来している電力です。わかりやすくいえば、ガスコンロで鍋にあたっていない火のようなものになります。

力率とは、皮相電力に対して有効電力はどれぐらいになるのかという値です。力率85%以上ならば高力率、それ以下は低力率とされます。高力率であるほど、供給されている電力を有効活用して良いでしょう。

力率が高いと電気代が安くなる

じつは電気料金には力率が深く関係しています。たとえば、基本料金は「基本料金単価×契約電力×力率割引・割増」によって決まります。ここでの力率は「電力会社が届けた電力のうち、有効に使用された電力の割合」のことです。

力率が85%以上の場合は、1%ごとに1%の割引となります。一方、力率が下回る時には、1%につき1%の割増となるので要注意です。

たとえば、力率が95%と75%の場合を比較すると、電気料金は1年間で2,000円ほど違ってくる計算になります。微々たる額に感じる人もいるかもしれませんが、この差は電気消費量が大きければ大きいほど広がります。

電気代節約のために高力率の電化製品を使用しよう

電気代節約には力率を高めることがカギといっても過言ではありません。力率アップにおすすめの、いくつかの方法を紹介します。

昼間に高力率の家電を使う

力率は8時~22時の昼間時間帯のメーターの値を参考にして算出されます。したがって、力率を上げるには昼間にできるだけ高力率の家電製品を使い、低力率の家電製品は深夜・早朝に使用するのがおすすめです。力率は月ごとに決定されるので「しまった!力率が低い!」となっても、すぐにリカバリーできるので頑張ってみてはいかがでしょうか。

できるだけ力率の高い家電を選ぶ

一般家庭で使用されている掃除機、冷蔵庫などの家電製品の力率は約85%です。エアコンは環境負荷のことを考えた省エネタイプなどは高力率になっていますが、カタログに記載があるので必ずチェックしてから購入するようにしましょう。

ひとつひとつの家電製品の力率を上げていけば、全体の力率をアップさせることができるのはいうまでもありません。やはり、新しい家電製品ほど力率が改善されていることも多いので、定期的に買い替えを検討するのもけっして無駄ではないのです。

まとめ

日常生活ではあまり使うことのない「力率」ですが、電気料金を安くするためには正しく理解する必要があるといえるでしょう。家電製品を選ぶ際にもデザインばかりではなく、力率もチェックすることをおすすめします。

力率向上は電気料金の節約になるのはもちろん、電気を大切に使うということにもつながります。持続可能な社会を実現するためにも、今一度、身近な力率について見直してみてはいかがでしょうか。

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