飲食店の電力会社乗り換え経験はたった4割!?過半数が乗り換え未実施
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2016年4月の電力自由化以降、それまでの地域で決められた電力会社以外にも、新たに参入した電力会社と電気の契約ができるようになりました。
飲食店リサーチを運営する株式会社シンクロ・フード(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤代真一、東証一部:3963)が行った、飲食店.COM会員を対象とした調査によれば、約4割の飲食店が電力会社を切り替えた経験があると答えています。
飲食店の水道光熱費の意識
同調査によると、水道光熱費の割合は、約6割の店舗が「売上の5%以下」とのこと。
つまり、それ以上であれば平均よりも多くの費用がかかっていることになります。
また、水道光熱費の内、最もコストカットへの関心が高かったのが電気代という結果になり、実に8割以上から「興味がある」との回答が得られました。
しかし、多くの方が電気代の削減に興味がある一方で、電力会社を乗り換えた経験があると答えた飲食店は、半分にも満たない約4割。ただし、ここに「電力会社の乗り換えを検討したことがある」という回答を加えると7割以上になり、水道光熱費をはじめとした経費削減を考えた場合、電気料金の節約を意識する店舗が多いことが分かります。
電力会社乗り換えのメリット・デメリット
電力自由化によって大きく変わったことといえば、やはり電力会社が自由に選べるようになった点でしょう。それまでは購入先の電力会社が地域で決めており、選択肢はありませんでした。
電力会社が新規参入したことで市場原理が働き、各社は顧客から選ばれるために新しい料金プランやサービスを打ち出します。
これにより、まず起こるのは各社の電気料金の値下げによる価格競争です。
競合が存在せず地域独占だった頃は、値下げなどしなくても利用してもらえたでしょう。
しかし、同程度のサービスを提供する会社が現れれば、より安価で得する方を選ぶのは当然です。これにより、資本主義の基本である競争が始まり、電力市場の活性化が見込まれます。
電力自由化のデメリットや不安としてよくあげられることが、電力会社の倒産や電力供給の安定性です、
結論として、電力会社を切り替えても電力は安定して供給されます。使用する電線や変電所は同じだからです。「電力自由化」の制度ができたことによりこれは保障されています。
また、もし選んだ新電力会社が倒産した場合は、新たに別の会社と契約しなくてはなりません。倒産後の一定の期間内は、大手電力会社が代わりに電力を供給してくれるので停電しませんが、永久ではないため数日中に契約先を探すことが必要です。
飲食店は電力会社をどう選ぶべきか
上述したように、飲食店にとって電気代は最も節約したい水道光熱費です。
そのため、契約する電力会社とプランを変えるだけでコストカットが可能なら、積極的に検討するべきでしょう。
契約プランは、電力会社以上に多種多様です。
例えば、ガスと電気を同じ会社で契約すると割引になるセット割引や、インターネットと電気のセットなど、プランによっては電気料金以外も削減できるかもしれません。
また、営業時間によってもお得なプランは異なります。営業時間の長さに比例して電気機器の稼動率が上がるのなら、それに合わせた料金プランを。
また、深夜営業が長い店舗なら、夜間に電気料金が安くなるプランにすれば、電気料金を安く抑えることができます。開店・閉店時間やプランが適用される時間帯にもよりますが、一考の価値は十分にあるでしょう。
その他、業種や業態、扱う商材によっても最適なプランは異なってきます。
飲食店の場合、一般家庭とは違い考慮すべきポイントが多いため、深く考えずに乗り換えてしまうと、結果的に損をすることもあるかもしれません。
電力会社から詳しく話しを聞き、良く吟味と比較をした上でプランを選びましょう。
電力自由化で得するために
電力自由化にあたり、政府は仮に企業が電力市場から撤退したとしても、利用者に継続して電力を供給できるよう、フォロー制度の導入を進めています。
また、自由化といっても無制限に参入できるわけではありません。健全な経営が期待できる会社のみに参入を許可するなど消費者がこれまで通り安心して電気を使えるような制度づくりも進んでいます。
それでも電力会社を乗り換えるのが不安なら、契約している電力会社のプランだけでも一度確認をしてみてはいかがでしょう。
面倒がらずにライフスタイルを見直すことが、電力自由化で得するためのはじめの一歩です。
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