税務相談会ってなに？どんな話が聞けるの？

日本税理士会連合会（日税連）は税理士法で設立を義務付けられている法人です。税理士会は日本全国に15箇所存在しており、ここでは無料税務相談会や講演会、税金セミナーなどが定期的に開催されています。

今回は、税務相談会とはどのようなものなのか、またどんな質問に答えてくれるのかということについてご紹介していきたいと思います。

税理士相談会とは

税理士相談会とは、15の地域に設置された税理士会の納税者支援センターで税務、会計の相談を無料で税理士が応じてくれるというサービスです。

原則としてすでに税理士と顧問契約を結んでいたり、相談時間は30分に限られている場合などはありますが、無料で相談することができるということは開業して右も左もわからない方にとっては嬉しい話ですよね！

税理士会が設置されている15のエリアは以下の通りです。

上記で紹介した一覧は本部の所在地であるため、他にも支部で税務相談を実施している税理士会があります。詳しくは各税理士会の公式ページをチェックしてみてください。

税理士会の相談会に行ってみる

税務相談会ではどんな相談ができるの？

税務相談会では、一般向けでも法人向けでも様々な相談を行うことが可能です。

例えば、以下のような相談例が挙げられます。

もうすぐ定年なのですが、退職金にはどのくらい税がかかるのですか？

昨年の地方税を分割で納めることはできないでしょうか？

確定申告について詳しく教えてください

基本的にどのようなことでも相談が可能になっていますが、無料で実施している手前、得られる回答は一般的な範囲のものであり、さらに実務的な作業は依頼できません。
どこの相談窓口でも相談時間は原則30分と決められていますが、30分以内なら何でもしてもらえるのかというとそういうわけではないことを理解しておきましょう。

――また、無料相談の場は税理士にとっては営業活動の場であることも理解しておきましょう。逆に税理士を探しておられる方は、実際に相談しに行って良さそうな税理士がいれば実作業を依頼してみても良いかもしれません。

相談しに行く時間が取れない場合は？

無料相談を実施している税理士会が遠方のため、気軽に行きにくいという場合は電話での相談を利用してみると良いかもしれません。

フリーダイアルではないので通話料は負担する必要がありますが、ほとんどの税理士会では電話でも相談を受け付けています。

――ただ、電話口では税理士と顧問契約を結んだりすることはできないので、後日改めて担当税理士と関与する必要があります。

相談しに行ったら所得がバレたりする？

税理士会に相談しに行った時に、どのような所得があるのか会社にバレたりするのか気にされる方もいらっしゃいますが、税理士には税理士法により守秘義務が課せられているため、相談内容によって情報が流出するようなことは一切ありません。

もちろん、法律に違反するような行為は咎められてしかるべきですが、守秘義務は守られるため安心して相談しに行って良いでしょう。

週末や祝日に相談できる窓口はある？

無料で実施されている税務相談は基本的に土日祝日には受けることができません。

――が、2月23日（税理士記念日）近辺には税理士会ではなく各税理士事務所でイレギュラーな対応をしてくれる場合があります。
税理士記念日には講演会等も多くなるため、皆さんが事業を展開するエリアの税理士会のHPをチェックしてみると良いかもしれません。

また、12月～2月頃までは税理士は繁忙期ですので、この期間だけイレギュラーに税務相談会を休室する税理士会もあるようです。
この辺りも事前に注意しておきましょう。

税務相談会の意義

開業をしてから、特に法人成りした方にとっては税務は非常にややこしいものになると思います。

そのため、おそらく税務相談会に行ってみても思っていたような回答を得られないかもしれません。――そのため、「税理士と契約する費用が持った得ないから」という理由で参加することはおすすめできません。

「税理士ってどんなことをしてくれるんだろう」程度の考えで行ってみると有意義かもしれません。